2001 Fiscal Year Annual Research Report
バロンの反乱(1258-67年)のイングランド国制史上の意義に関する研究
Project/Area Number |
13610464
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
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Keywords | イングランド史 / 13世紀 / 巡回裁判記録 / 陪審 / ケムブリッジシァ / 特権領主 |
Research Abstract |
平成13年7〜8月に英国において、下記の諸施設に所蔵されている手稿本や文書の転写、解読を行った。 公文書館(ロンドン)←13世紀巡回裁判記録、特に1261,1268年にケムブリッジシァで行われた巡回裁判の記録を転写した。2.オクスフォード大学ボドリー図書館、サフォーク・ロルズ。リチャード・フリヴィルがケムブリッジシァの複数のハンドレッドに保有する荘園の、法廷記録である羊皮紙計5枚の転写と解読。3.ケムブリッジ大学、ゴンヴィル・キーズ・カレッジ図書館、イーリ司教領文書。1252年に実施された、ケムブリッジシァとその周辺地域に司教が保有する領地の土地評価簿、司教の巡回法廷記録が豊富に収録された文書集(カーチュラリ)の転写と解読。3.大英図書館、Cotton Vespasian IX.イーリ司教保有の土地地評価簿の転写と解読。 平成13年5月に駒沢大学でのイギリス中世史研究会において、報告「トリプロウ・ハンドレッドの陪審員たち」を口頭で発表した。同じく5月に一橋大学での「西欧中世史研究会」において、「ケムブリッジシァの荘園法廷記録」を口頭で発表した。この内容は論文の形で公表する予定である。 平成13年11月『西洋史研究』30号に論文「トリプロウ・ハンドレッドの陪審員たち」が掲載された。平成13年12月に『西洋史学』203号に、論文「1258-60年イングランドの王国共同体」が掲載された。 科学研究費で購入した英国公文書館発行の『勅状摘録集』『ヴィクトリア記念州史ケムブリッジシァ』を使用して、在地陪審員の個別研究を行った。その結果を論文にして『関西大学文学論集』に掲載予定である。
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