2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610467
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
竹廣 文明 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (60252904)
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Keywords | サヌカイト / 石器原材 / 石材利用 / 旧石器時代 / 縄文時代 / 弥生時代 / 先史 / 先史社会 |
Research Abstract |
平成13年度は、下記1.および2.の研究をおこない、以下の研究成果を得た。 1.サヌカイト原崖地遣跡の調査 香川県サヌカイト原産地の踏査をおこなったが、2.のサヌカイト利用遺跡の調査結果と照らすと、使用サヌカイトの原石面にバラエティーが詔められ、具体的に原産地のどの地点で採取されたものかを検討するための指標として原石面の特徴が新たに注目された。こうした成果をもとに、サヌカイト原産地の地点ごとの原石面のバラエティーの追及へも研究を発展できた。. 2.サヌカイト利用遺跡の調査 旧石器時代遺跡については、特筆される成果としては、原産地西方の愛媛地域については、東方の徳島地域にくらべ、利用されたサヌカイト類の石材の外観のバラェテイーがあることが明らかになったことである。これは、同地域では、香川県産サヌカイトの利用とともに、類似石材である広島県冠山地域産安山宕などの利用があったことを示している可能性もあり、今後、石材の自然科学的な分析が課題となった。 縄文時代については、近畿地域で大型のサヌカイト石器原材の出土も認められ、東方への香川県産サヌカイトの流入を示す重要なデータが得られた。 弥生時代については.特筆される成果としては、山陰地域の調査で、サヌカイト石器原材についてのデータを得ることができ、この段階も大型板状の石器原材が当地域まで搬入されていた可能性が高まった。 以上の研究成果については、学会発表などで一部成果を公表した。
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Research Products
(2 results)