2001 Fiscal Year Annual Research Report
壺・甕の容積をはかるために必要なソフトウェアの開発
Project/Area Number |
13610477
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
荻野 繁春 福井工業高等専門学校, 一般科目(人文社会系), 教授 (20152407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 正敏 福井工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (80042977)
坪川 武弘 福井工業高等専門学校, 一般科目(自然系), 助教授 (70236941)
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Keywords | データベース / C言語 / ソフトウェア / 考古学 / 壺・甕 / 実測図 / 容積 |
Research Abstract |
考古学では毎年世界的にも多くの発掘調査が行われており、調査資料・報告書とも厖大なものとなっている。そのような厖大な資料をどのように処理するか、研究上も大きな課題である。そしてそうした資料の一つが、実測図であり、厖大な実測図の処理をいかに行い、有意義なデータをどのようにして得るのか、世界的な課題でもある。 このような視点に立って荻野と坪川は、実測図の解析から様々な情報を得るべき方法を考え、独自のソフトウエアを構築することによって世界に貢献すべきと考えた。それが容積を自動的に計算し、歴史的な意味を引き出すための方法の構築、「壺・甕の容積計算ソフトウエア」であった。これまでは、原理的なプログラムを数学ソフトに依存し構築してきたが、さらに一歩進め、C言語による独自のプログラムの構築を行った。 計算上の原理原則についてはこれまでに明らかにしてきたので、C言語による独自のプログラムの作成を進めた。その結果、今回までに、数値データの二値化、数値の補正、容積計算、容積換算など、一連の流れの大枠は構築した。C言語による二値化とは、白を「0」、黒を「1」に変換し、画像をTEXT書類として保存する。この際、画像は独自に解析した、tiff形式を採用することにしたが、まだ一部の画像形式にしか対応していないので、他の画像形式にも対応できるようにする必要がある。容積計算については、これまでの方法にのっとり、高さが1dotの円柱の積み重ねを用い、上下の半径が等しい円柱とみて計算した。さらに古代の度量衡に対応するためのプログラムも構築し、容積計算から時代の必要性に対応すべき、実測図上の各種データの情報処理に必要なシステムを作り上げることができた。 このよう容積計算からのC言語への移植は終了し、容積計算システムの構築は一応の姿をみることとなった。次年度は、使いやすさなどを考慮し、インタフェースの構築などを完了し、世界で唯一つの「容積計算ソフトウエア」の完成を目指すことになる。
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