2001 Fiscal Year Annual Research Report
室町前期における飛鳥井雅世の動静と文芸活動の基礎的研究
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13610515
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
千艘 秋男 東洋大学, 文学部, 教授 (20103575)
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Keywords | 飛鳥井家 / 飛鳥井雅世 / 飛鳥井雅清 / 飛鳥井雅縁 / 足利義満 / 飛鳥井雅世集 / 続撰吟抄 |
Research Abstract |
本研究の目的は、室町前期における飛鳥井雅世の動静と和歌を中心とする文芸活動を研究することである。研究に際しては、室町前期の朝廷・幕府及び歌壇の動静を視野に収めつつ、人物像を探り、作品の内容的考察や位置付けを行う必要がある。そのためにも、雅世の文芸活動の全般に亙る作品を精査・整理すること、併せて関連資料の博捜・収集を目指すことが要求される。 本研究期間は、平成13・14年度の二年間である。平成13年度は、雅世の人物と文芸活動に関する研究史を現状を把握し、年譜考証をするための基礎資料の整備に従事した。主な雅世研究として、夙には昭和三十年代後半、井上宗雄氏が飛鳥井家及び雅縁・雅世父子等に関する優れた研究成果を発表された。昭和四十年代後半にはこの成果を踏まえて、田中新一氏による家集研究がなされた。近時には、有吉保氏が雅縁・雅世父子に関する新資料の研究成果を発表されている。筆者も「雅世集」の諸本、家集と『続撰吟抄』との関係等について述べた。この点を確認したうえで、年譜考証の基礎資料の整備に資するために、室町前期の公私の古記録や歌会記録類を調査し、雅縁・雅世に関する資料の収集・整理に取り組み、これらを参考にして既存の基礎文献の補訂を試み、同時に新出資料の発掘にも努めた。雅世には日記がないので、『吉田家日次記』、『教言卿記』、『満済准后日記』その他の古記録に徴して、雅世の人物や公武諸家との交友、官界・歌壇での動静に関する記事に注目してみた。 その結果、平成13年度の成果として、雅世の動静及び文芸活動、文事に関する資料調査と現存する関連資料を整理した「飛鳥井雅世年譜稿(一)」(1〜25歳)を作成することが出来た。 平成14年度は、雅世の26歳以降の「雅世年譜稿」の作成を継続する。また、雅世の詠歌を「飛鳥井雅世集」を中核に据え、諸文献所収歌をも加えた本文(校本も含む)作成を行う。
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Research Products
(1 results)