2002 Fiscal Year Annual Research Report
ハンセン病と文学言説―近代日本のジェンダー編成を視座として―
Project/Area Number |
13610520
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
金井 景子 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (20318744)
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Keywords | ハンセン病 / ジェンダー / 日本近代文学 |
Research Abstract |
今回の課題として、以下の三点から調査・研究を行った。 (1)ジェンダーの視点からハンセン病と文学について考察する論文の執筆準備を行う。 (2)「ハンセン病と文学」に関する高等学校の「総合的な学習」配当のプログラムを作成する。 (1)全生園付属図書館における文学展「北条民雄とその時代」の基礎資料の調査を行う。 (1)に関しては、高松宮恩賜ハンセン病資料館所蔵資料と全生園付属図書館資料を中心として、当該テーマに関連するもののリストを作成し、明治期から今日に至るまで、どのような言説が供給されてきたかを展望する論文を作成しつつある(2003年度の『学術研究』に掲載すべく準備を進めている)。 (2)に関しては、病気に関する基礎的な理解と人権の観点からの歴史的検証、医療従事者の小川正子と患者で小説家でもある北条民雄の作品を中心とした文学言説の紹介と分析をプログラムにまとめた(2003年度の『教育学研究科紀要』に掲載すべく準備を進めている)。 (3)については、(1)および(2)の成果を踏まえつつ、患者さんたちへの聞き取り調査を進め、2004年度春の開催に向けて準備をおこなっている。
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