2001 Fiscal Year Annual Research Report
エズラ・パウンドとアメリカン・ファシズム―人種と経済のユートピア幻想
Project/Area Number |
13610585
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
三宅 昭良 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (90200138)
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Keywords | ファシズム / 反ユダヤ主義 / ファンダメンタリズム / グノーシス / 南北戦争 |
Research Abstract |
この一年間に、きわめて入手困難で高価なWilliam Dudley Pelleyの著作を、幸運にも13冊も手に入れることができた。彼は1930年代アメリカ合州国の歴史概説書に「銀シャツ党」を率いてヒトラーばりの反ユダヤ主義をまき散らした、とかならず数行説明があるが、その実体はあまりよく分からなかった。今年度おこなった調査で、彼はファンダメンタリズム系の神秘主義者であることが判明した。Seven Minutes in Eternity with Their AftermathやDoor to Revelationなどを読むとそのことがはっきりと分かる。ただ、エズラ・パウンドに影響を与えたとされる論文"The Mystery of the Civil War and Licoln's Death"そのほか重要な雑誌論文が未入手であり、今後これらの調査に入らねばならない。また、パウンドの側からペリーとその周辺にどの程度働きかけがあったのか、調べる必要を感じている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 三宅 昭良: "-線をこえた記憶-エズラ・パウンドにおける記憶としてのアメリカ"批評空間. 3月号. (2002)
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[Publications] 三宅 昭良: "-線をこえた記憶-エズラ・パウンドにおける記憶としてのアメリカ"『モダニズムの越境』(単行本)(人文書院). 183-202 (2002)
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[Publications] 三宅 昭良: "歴史の渦にのみこまれた詩人-エズラ・パウンドの神話・歴史・錯誤"『アメリカン・モダニズム』(単行本)(せりか書房). 44-92 (2002)