2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13610637
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
池田 潤 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (60288850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 彰夫 東京女子大学, 文理学部, 教授 (70239698)
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Keywords | 北西セム語 / 等語線 / 前1千年紀 / ヘブライ語 / アラム語 / フェニキア語 / 旧約聖書 / 言語地理学 |
Research Abstract |
平成14年4月にイスラエル国テルアビブ大学のA.F.Rainey教授(研究協力者)が講演のために来日した際に、同教授を筑波大学に5日間お招きして、前年度の研究成果に関するレヴューを受けた。そのアドバイスを活かし、研究代表者の池田と研究分担者の守屋は旧約聖書本文からG.A.Rendsburgの方法論によって抽出できるイスラエル方言の特徴をひとつひとつ再検討し、また新たな特徴を見つけ出す作業を7月まで続けた。しかし、研究分担者の守屋が前年度に在外研究のため1年間研究組織から外れたこともあり、当初予定した全データの分析を終えることはできなかった。 7月には研究協力者である米国コーネル大学教授のG.A.Rendsuburg氏とイスラエル国テルアビブ大学Sh.Izre'el教授を約2週間日本に招聘した。研究代表者の池田と研究分担者の守屋および研究協力者の津村俊夫氏(聖書宣教会教師)が中心となって、国内のセム語学者・大学院生約10名を交えて、東京・筑波・京都の3箇所で研究会を開催した。この場で池田と守屋はそれぞれの研究成果を英語で発表し、Rendsuburg教授とIzre'el教授のレヴューを受けるとともに、Rendsuburg氏、Izre'el氏、津村俊夫氏に依頼した研究に関する報告を受けた。非常に有益な意見交換がなされ、これらの研究会を通して個別の言語現象のみならず方法論の面でも新知見や新発見にいたることができた。 筑波での研究会の成果が注目され、日本オリエント学会の欧文誌に特集として掲載されることになったため、年度の後半は原稿の編集作業に多くの時間を割き、英文校正のために予算の一部を使用したそのため、言語地図を作成するという当初の計画は達成されず、今後の課題として残る結果となった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] J.Ikeda: "Three Notes on Israelian Hebrew Syntax"Orient(日本オリエント学会誌). 38(発表予定). (2003)
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[Publications] G.A.Rendsburg: "A Comprehensive Guide to Israelian Hebrew : Grammar and Lexicon"Orient(日本オリエント学会誌). 38(発表予定). (2003)
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[Publications] G.A.Rendsburg: "Geographical and Historical Background of the Mishnaic Hebrew Lexicon"Orient(日本オリエント学会誌). 38(発表予定). (2003)
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[Publications] Sh.Izre'el: "Canaanite Varieties in the Second Millennium BC"Orient(日本オリエント学会誌). 38(発表予定). (2003)
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[Publications] D.T.Tsumura: "Some Examples of Linguistic Variants in 1-2 Samuel"Orient(日本オリエント学会誌). 38(発表予定). (2003)