2001 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化とアフリカにおける社会の「崩壊」現象に関する実証研究
Project/Area Number |
13620082
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
遠藤 貢 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70251311)
|
Keywords | グローバル化 / 組織犯罪 / 紛争 |
Research Abstract |
今年度は、これまで収集している資料・文献に加え、今後収集対象となる資料の特定と一定のデータ・ベース化を進めるための予備作業を実施した。主に、グローバル化を取り扱う既存研究とアフリカ地域の各種研究機関が発行している暴力と犯罪関連の資料、さらにアフリカにおける政府発行の政策に関する文書、現状分析に関わる文書、統計資料の収集のほか、本研究に有益となる理論的な枠組みを提示している既存、あるいは最近の研究成果について、その視角や方法をまとめる形で作業が進められつつある段階にある。特に本研究の具体的な分析対象となる南アフリカに関しては、アジア経済研究所との共同研究で類似の視点から資料収集・分析を行う機会を得たこともあり、とりわけ1990年代中葉以降の社会の「崩壊」現象の諸側面に関し、かなり網羅的な状況を明らかにする作業を進めることが出来たことは幸運であった。この成果については、年度末に中間報告書の形で、まとめられる予定である。こうした作業と先の理論研究とのつき合わせなどから、来年実施予定の現地調査へ向けたデザインを描く作業にも一定のめどを立てられる方向にあるという段階にある。 以上から、当初今年度の予定として掲げていた予備的な資料収集と理論研究、調査への見通しそれぞれに関して一定の成果をあげることが出来たと考えている。無論、現段階でそれぞれの課題に関し不充分な点は多々あるが、今後周到に2年目の作業を進める準備をしていくことが次なる課題と考えている。
|
Research Products
(2 results)