対中国輸出統制委員会(Chincom)の展開に関する研究

2004 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13620106
• Research Institution: Waseda University
• Principal Investigator: 山本 武彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10210535)
• Keywords: 冷戦 / 経済戦争 / 対共産圏封じ込め戦略 / 西側同盟体制の矛盾 / 日本の対共産圏外交 / 日中貿易

Research Abstract

2004年度は標記研究の最終年度にあたり、前年度までの研究成果を踏まえて資料の最終的な収集作業と分析を並行させる形で行った。この作業と同時並行的に関係者からのヒアリングも実施した。CHINCOMの果たした役割を1957年に死産消滅した当時にまで遡って検証する作業は、直接関係した当事者のほとんどが他界した現在、多くの困難に直面せざるを得なかった。資料(史料を含む)の真偽、とくに第二次資料の歴史的価値を判定することが難しく、分析にあたってもこの点に最大限の注意を払わざるを得なかった。
また、CHINCOMの全貌を解明するに当たってはCHINCOM関係の膨大な量の第一次資料の収集に多くの時間を割かれ、また関連する二次文献の収集・分析にも精力を注がねばならず、最終年度を執筆に当てるという初期の計画が予定通りに進捗しなかったことを認めざるをえない。許される範囲内で前記の諸困難を克服して、執筆作業を完成させたい。