2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13630055
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石黒 馨 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (20184509)
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Keywords | 国際通商交渉 / 自由貿易協定 / 2レベル・ゲーム |
Research Abstract |
本研究は、国際レベルでの各国間の政策交渉ゲーム(国際通商交渉)と、国内レベルでの政策交渉ゲーム(国内政治)との2っのレベルでのゲームの相互依存関係について検討することを目的とする。特に本研究では、国内政治(国内政策交渉ゲーム)の動向が国際レベルでの政策交渉ゲームの結果にどのような影響を及ぼすのか、また国際レベルでの各国間の政策交渉ゲームを成功させるためには国内の政治状況にどのような条件が必要かという点について、国際通商交渉や自由貿易協定を具体的に取り上げながら分析する。 本年度は、自由貿易地域の形成と国内政治との関係について理論的に検討するとともに、この分野で優れた業績をあげつつある研究者との交流を行った。今年度実施した研究はおもにつぎの2つである。 第1に、自由貿易地域の形成と国内政治との関係について理論的に検討した。その結果明らかになったのはつぎの点である。国内構成員の政治的圧力が国際通商交渉の結果に及ぼす影響は、(1)政治的圧力の対象(政府か議会か)や、(2)貿易自由化に対する政府と議会の選好の乖離度に依存して異なるということである。これらの点についてはNAFTAの事例を取り上げ実証的にも確認作業を行った。 第2に、国際政策交渉と国内政治との関係について理論的な検討を行うために、京都大学教授鈴木基史氏や東京大学助教授石田淳氏など関連する分野の研究者に参加していただき、昨年に続き第2回目の「国際政治経済ワークショップ」を2002年9月に神戸大学で開催した。このワークショップでは、「自由貿易地域の形成と国内政治」(神戸大学 石黒馨)「GATT/WTOの履行問題」(関西学院大学 籠谷公司氏)の2つの報告のあと、参加者との間で有益な意見交換をもつことができた。
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Research Products
(1 results)