2002 Fiscal Year Annual Research Report
中国(上海,蘇州)における製造業企業の企業間取引とパフォーマンスに関する研究
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13630058
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
松永 宣明 神戸大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (80127399)
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| Keywords | 中国 / 製造業 / 包絡分析法 / DEA法 / 上海 / 企業パフォーマンス |
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| Research Abstract |
中国上海市の製造業(繊維・衣料,金属製品,一般・電気・輸送・精密機械など)について個々の企業の財務データ(個票)を入手して,包絡括分析法を用いた効率性を計測し,既存の生産関数では十分に説明することができない国有企業などの経営パフォーマンスを分析した。その結果,(1)包絡括分析法を用いて計測した各企業の効率性はコブ・ダグラス型生産関数フロンティアからの乖離を十分に説明できること,(2)外資系企業は資本装備率と効率性の上昇を通じてだけでなく,直接に労働生産性を高める効果を有していること,(3)国有企業は効率性の低下を通じて労働生産性を低下させるが,その効果を除けば労働生産性にはプラスの影響を与えていること,(4)私営企業と従業員1000人以上の大企業は直接的効果も間接的効果も少ないことなど,従来とられてきた方法では不明であった点が明らかになった。
なお,事前に問い合わせたところ,蘇州市における製造業企業のデータは入手できるということであったが,現地で実際に入手する段階になって政治的理由により入手できなくなったため,上海製造業との比較研究は不可能になった。また,蘇州新区,蘇州工業園区,昆山経済技術開発区,上海浦東新区における日系企業に対してアンケート調査を実施し,産業集積の効果を分析する予定であったが,中国の法律では自由にアンケート調査をすることは許されておらず,高額の調査費を支払って現地の統計局などに依頼するしかないことが判明したため,当初予定していた企業間取引を中心とする企業間関係の分析はできなくなった。
そこで,上海市の製造業に関する1996年のデータを入手して1999年のそれと比較し,1997年のアジア経済危機による上海製造業への影響を分析することとした。その分析結果については技術的な問題が多いため,いまだ公開できる段階には至っていないが,なるべく早い内に研究成果を発表する予定である。
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Research Products
(1 results)
