2004 Fiscal Year Annual Research Report
外国為替ディーラーの雇用形態が為替レートのボラティリティに与える影響に関する研究
Project/Area Number |
13630111
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Research Institution | NAGASAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福澤 勝彦 長崎大学, 経済学部, 教授 (00208935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須齋 正幸 長崎大学, 経済学部, 教授 (40206454)
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Keywords | ゲーム理論 / インセンティブシステム / 効用形態 / 為替レート / バーゲニング / ボラティリティ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き雇用形態のあり方を中心とした理論研究を進めると共に,労使間の交渉のあり方が賃金や効用条件などにどのような影響を与えるのかについて研究を行った.また,この数年間の成果主義の導入にみられる雇用環境の変化と,わが国の金融機関のなかでの雇用の変化が為替ディーラーへの雇用形態へどのような影響を与えているのかについて考察を行った. 特にトーナメント形式の雇用形態の特質について欧米の為替ディーラーの雇用形形態との類似性が多いという観点から中心的に研究を行った.トーナメント形式の雇用形態の場合,勝者への報酬と敗者の扱いの2点が,労働者のやる気に対してどのような影響を与えるのかを検討した. 外国為替レートのボラティリティに関する実証研究についても引きつづき研究を行い,特に高頻度の円ドルレートを用いて,外国為替市場への情報の流入と為替レートのボラティリティの関係の実証研究を行った.特にこれらの研究では,ヘッドラインニュース,あるいはニュース数などの影響を検討した.本研究は外部から入るニュースが為替レートのボラティリティに与える影響を円ドルのデータを用い実証研究を行った.本研究のモデルでは,ディーラーはすべてインフォームド・ディーラーであることを前提としている.実際の市場ではノイズ・トレーダーを考慮する必要がある.また情報に対する市場参加者の反応が同一でないとの想定のもとで分析を行う必要があるかもしれない.
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