2003 Fiscal Year Annual Research Report
電子商取引が自動車流通に与える影響に関する国際比較研究-系列化問題を中心として-
Project/Area Number |
13630127
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
村松 潤一 名城大学, 経営学部, 教授 (30182132)
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Keywords | 自動車流通 / 系列化 / 国際比較 / 電子商取引 |
Research Abstract |
本研究は3年間の研究期間をもっており、本年度(平成15年度)はその最終咋度にあたる。平成15年度の主な研究実施計画およびその成果は以下のようである。 1、関連文献・資料の収集とデータベースの構築の継続 前年度に引き続き関連文献・資料を収集し、そのデータベース化をはかった。 2、わが国自動車メーカーに対するインタビュー調査の実施 本年度は、わが国自動車メーカーに対するインタビュー調査を実施した。調査先は、中国に進出している自動車メーカー(T社)で、その内容は、(1)中国における自動車販売に対する基本的な考え方、(2)現時点におけるディーラー網の整備状況、(3)中国自動車流通の現状と展望、(4)自動車流通における電子商般引の現状と展望、である。(1)については、いわゆる系列化政策を中心に質問した。すなわち、中国での自動車販売は、わが国及びこれまでに進出した諸外国で展開した政策と同じかどうかということである。これに対しては、基本的に同じ系列化政策を中国においても展開しているとの回答をえた。続いて、(2)であるが、資料等にもとづいて詳細な説明を受けた。また、、(3)については、現在の中国自動車流通は、非常に多様化しており、わが国ではみられない形態が存在する。しかし、消費者にとってもっとも望ましい形態は、ディーラー制度であると考えており、何れ、他の形態(特に独立販売チェーン)は衰退していくだろうとの回答があった。最後に、(4)については、消費者にとって電子商取引は選択肢のひとつであるが、メーカー・サイドからすれば系列化政策のもとでの展開しかないとの考え方が示された。
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