2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13630157
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
佐々木 利廣 京都産業大学, 経営学部, 教授 (80140078)
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Keywords | グリーン・アライアンス / 環境戦略 / グリーン・スティックホルダー |
Research Abstract |
企業の環境戦略の分析は理念的議論あるいは規範的議論を脱却し、より具体的で記述的な議論へと進展していくべき時期にきている。すなわち、企業倫理コードの作成や普及、経営者の倫理意識の変更、企業文化の計画的変革などの議論とともに、企業の環境戦略行動と環境NPOとの間のさまざまな相互対立・相互牽制・相互学習過程を具体的データに基づいて理論化していくという作業が必要不可欠になりつつある。こうした分析のためのパースペクティブとして、戦略論と組織間関係論の融合が考えられる。すなわち、競争戦略として企業の環境戦略を捉えながら、そうした企業の競争的環境戦略とそれを評価し投資行動に反映させようとするグリーン・ステイクホルダーとの間の組織間相互影響過程を理論化するという道である。 平成13年度においては、こうした作業の一環としてマクドナルドと環境防衛基金の間でのゴミ減量化やリサイクル化をめぐるコラボレーション、フォロン社とグーンピースの間でのグリーンフリーズ冷凍冷蔵庫の共同開発、CERES(環境に責任をもつ経済のための連合)の形成と発展、の3つのケースを調査しその内容を論文にまとめた。さらにJAHDS(人道目的の地雷除去支援の会)というNPOの活動やマインアイの共同開発過程について調査中である。JAHDSというNPOはIBM、オムロン、ジオ・サーチ社などと共同で地雷探査装置のマインアイを共同で開発し、地雷除去活動に活用しようとしている。複数の企業とNPOのコラボレーションの代表的ケースといえる。
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Research Products
(1 results)