2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13630165
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
児嶋 隆 岡山大学, 経済学部, 教授 (60304292)
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Keywords | 金融機関 / 貸倒償却 / 貸倒引当金 / 不良債権償却証明制度 / 自己査定 / 金融検査マニュアル |
Research Abstract |
1.平成9年3月期から現在まで金融機関の貸倒償却および貸倒引当金に関して公表された会計処理の基準の内容を検討した。 2.大蔵省銀行局長通達「決算経理基準」の平成9年7月の改正前と改正後を比較し、改正後の規定が、平成10年3月期からの金融機関自ら貸出金の貸倒償却および貸倒引当金の会計処理を行う自己査定制度と首尾一貫しないことを明らかにした。 3.平成9年3月期以前の不良債権償却証明制度と自己査定制度における会計制度と監査制度を比較し、公認会計士による監査は平成10年3月から実質的に始まったことを指摘した。 4.平成10年9月に作成された全銀協「決算経理基準」と同6月に廃止された通達「決算経理基準」との不一致点を明らかにした。 15.通達「決算経理基準」および全銀協「決算経理基準」の商法ならびに証券取引法会計上の位置付けが不明確であることを指摘した。 6.金融機関の貸倒償却および貸倒引当金の関する監査実務指針が会計実務指針の機能も有しているとする公認会計士協会の見解に対する疑問点を明らかにした。 7.金融庁通達「金融検査マニュアル」の会計処理の基準の体系上位置付けが不明確であることを指摘した。 8.金融機関の貸倒償却および貸倒引当金の会計処理の基準の体系化の必要性を指摘した。
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Research Products
(1 results)