2001 Fiscal Year Annual Research Report
有限次元ホップ代数の一般化としてのバイフロベニウス代数
Project/Area Number |
13640015
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
土井 幸雄 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (50015765)
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Keywords | バイフロベニウス代数 / フロベニウ代数 / 有限次元ホップ代数 |
Research Abstract |
バイフロベニウス代数とは体k上の有限次元代数かつ余代数Hとφ∈H^*, t∈H, S∈End(H)からなる組(H, φ, t, S)で6つの公理(BF1)-(BF6)をみたすもので,有限次元ホップ代数およびBose-Mesner代数の一般化になっている.つい最近土井・竹内によって導入された(BiFrobenius algebras, Contemporary Mathematics 276(2000), 67-97). 1.定義から,Sの全単射が導ける.逆にSが全単射ならフロベニウス性に関する公理(BF3, 4)は他の(BF1, 2, 5, 6)から得られることがわかった.これにより与えられた例がバイフロベニウス代数になることのチェックが大変容易にできるようになった. 2.バイフロベニウス代数(H,φ,t, S)の部分代数かつ部分余代数KがS(K)⊂Kをみたすとする.このKにバイフロベニウス代数の構造が入るとは限らない.Hがidのconvolution積による逆元σをもつ場合(多くの場合もつ,S=σを意味しない),あるφ'∈K^*, u∈Kが存在して(K, φ', u, S|K)がバイフロベニウス代数になるための条件およびそのときのφ', uの具体的表示を求めた.この結果はホップ代数の場合に対しても新しい知見を与える. 3.2つのバイフロベニウス代数H, Lの間の代数射かつ余代数射F : H→LでSを可換にするものを射と考える.射FがφL(F(tH))≠0をみたすとき,像F(H)はLの部分バイフロベニウス代数の構造をもつ. これらの成果について投稿準備中.
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