2001 Fiscal Year Annual Research Report
3次元双曲型空間の平均曲率1の曲面の研究とその応用
Project/Area Number |
13640075
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
梅原 雅顕 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90193945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WAYNE F. Rossman 神戸大学, 理学部, 助教授 (50284485)
國分 雅敏 東京電気大学, 工学部, 講師 (50287439)
山田 光太郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10221657)
土井 英雄 広島大学, 大学院・理学研究科, 講師 (50197993)
井ノ口 順一 福岡大学, 理学部, 助手 (40309886)
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Keywords | 双曲型空間 / 平均曲率 / ガウス写像 / ガウス曲率 |
Research Abstract |
「3次元双曲型空間の平均曲率1の曲面の研究とその応用」に関して以下のような成果を得た. 1.3次元双曲型空間の平均曲率1の曲面の中で完備かつ有限全曲率を満たすものの中ですべてのエンドがirregularでかつ,第二ガウス写像のモノドロミー表現が既約なものは、知られていなかった.筆者は九州大の山田氏、神戸大のRossmam氏の協力のもと,鏡像の原理を用いた真性特異点のみを特異点としてもつ正則関数を大量に構成する手法を開発し,このような曲面で多面体的対称性をもつ例を無限個構成した.さらにこの成果について,7月にカリフォルニア大バークレイ校MSRI高等数理研究所における極小曲面の研究会において,研究発表を行った. 2.3次元双曲型空間の平均曲率1の曲面を,その双曲ガウス写像と第二ガウス写像によって,積分を用いないで表現する公式(Sma11公式とよばれる)が知られているが,この公式の証明は難解で,簡単な証明は知られていなかった.九州大の山田氏と東京電機大の国分氏の協力のもとで,この公式の部分積分のみを用いた初等的証明を与えたほか,同じ型の公式が3次元双曲方空間の平坦な曲面についても示せることを発見した.この成果について,6月に京都大数理解析研究所で開かれた部分多様体の研究会において,研究発表を行った. 3.n次元ユークリッド空間の極小曲面について,Chern-Ossermanの不等式という全曲率の下からの評価を与える不等式が知られているが,これまでこの不等式の等号条件は,n=3以外は,知られていなかった.山田氏と国分氏の協力のもと,一般のnについて,不等式の等号条件を明らかにするとともに,等号条件を満たす新しい曲面の構成を行った. これらの研究を推進する過程で国内外の関連の研究者と必要に応じて研究連絡や討論を行った,
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Research Products
(1 results)