2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640154
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石村 隆一 千葉大学, 理学部, 教授 (10127970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 貴史 近畿大学, 理工学部, 教授 (80159285)
岡田 靖則 千葉大学, 理学部, 助教授 (60224028)
日野 義之 千葉大学, 理学部, 教授 (70004405)
戸瀬 信之 慶応義塾大学, 経済学部, 教授 (00183492)
田島 愼一 新潟大学, 工学部, 助教授 (70155076)
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Keywords | 代数解析学 / 擬微分方程式 / 無限階微分方程式 / 偏微分方程式 / 層の超局所理論 / 微分・差分方程式 / 畳込み方程式 / コーシー問題 |
Research Abstract |
本年度の科学研究費による研究は、交付申請書に書いた以下の3つの具体的研究目標を中心として行われた。すなわち[1]申請者による、複素領域における超局所微分方程式に対するコーシー問題の層論的研究を、擬微分方程式系のコーシー問題へと一般化すること。[2]正則関数の層の自己準同型の無限階微分作用素による特徴付けを、準同型の連続性を用いずに研究すること。[3]申請者と分担者岡田による、複素領域における単独畳込み方程式の解の存在と解析接続に関する研究を、代数解析的手法を用いることにより、連立方程式の場合に拡張すること。 [2]については未だ解決に至っておらず、来年度以降の研究に継続中である。[3]については1変数の場合に限って、部分的な解決を見たが一般の場合に未だ最終的な結論は得られていない。しかし[3]については[1]とも関連して大きな進展があった。すなわち、微分・差分作用素を含むようなクラスとしての"擬微分作用素"を定義し、それらについて合成、正則関数への作用を定義し、また対応する表象のクラスを定義し、かつ作用素の核と表象との1:1対応を与える公式を具体的な積分公式として与えることに成功した。さらに、このクラスの作用素に対する特性集合を自然に定義し、可逆性定理への重要な足がかりを得ることができた。引き続く来年度の科学研究費による研究によって、可逆性定理にも最終的な結論を得ることが期待できる。これらの成果を発表するため現在準備中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] O. Liess, Y. Okada, N. Tose: "Hartogs phenomena for microfunctions with holomorphic parameters"Publications RiMS, Kyoto University. 37(2). 221-238 (2001)
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[Publications] Y. Hino, S. Murakami: "Quasi-processes and stabilities in functional differential equations"Nonlinear Analysis. 47. 4025-4036 (2001)
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[Publications] Y. Hino, S. Murakami, T. Naito, Nguyen Van Minh: "A variation of constants formula a for abstract functional differential equations in the phasespace"Journal of Differential Equations. 179. 336-355 (2002)
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[Publications] Y. Hino, T. Naito, N. V. Minh, J. S. Shin: "Almost periodic sdutions of differential equations in Banach spaces"Taylor and Francis. (2002)
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[Publications] Y. Hino, S. Murakami: "Limiting equations and some stability properties for asymptotically almost periodic functional equations with infinitedelay"Tohoku Mathematical Journal. (to appear).