2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640172
|
Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野呂 正行 神戸大学, 理学部, 教授 (50332755)
|
Keywords | A-超幾何系 / A-超幾何関数 / 不確定特異点 / 数学ソフトウエア / 計算代数 / D-加群 / 数値計算 / Kummer型関係式 |
Research Abstract |
この研究により得られた結果は以下の通り。 1.Grassmann多様体に付随した超幾何系E_<k,n>はGKZ-超幾何系(A-超幾何系)の中で特に良い性質をもつクラスである.この方程式系をみたす超幾何関数について,Kummer型の恒等式を導出するためのシステマティクな方法を与えた.この方法を用いてE_<2,5>を満たす超幾何関数のKummer型公式を具体的に求めた. 2.多変数超幾何関数の数値を求める問題はあまり研究されていない.微分作用素環のグレブナ基底を用いて多変数超幾何関数の満たす微分方程式を数値計算しやすいように加工し,多変数超幾何関数の数値を効率的に計算する方法を提案した.この方法を用いて,GKZ-超幾何系の中で興味ぶかい2変数ベッセル関数の数値計算を具体的に実行した. 3.Slopeは不確定特異点をもつ方程式の基本的な不変量である.モノミアルカーブに附随するGKZ-超幾何系に関してSlopeを決定した 1の結果は確定特異点を持つ場合の研究であるが,不確定特異点をもつGKZ方程式系にも一般化を試みることが可能であろう.2および3の結果は不確定特異点をもつGKZ方程式系の解の解析的性質をしらべるための基本的結果である. 以上の結果は学術論文に発表されたことを付記しておく。
|
-
[Publications] N.Takayama: "Generating Kummer Type Formulas for Hypergeometric Functions"Algebra, Geometry, and Software Systems. (印刷中). (2003)
-
[Publications] T.Oaku, Y.Shiraki, N.Takayama: "Algorithms for D-modules and Numerical Analysis"Proceedings of ASCM 2003. (印刷中). (2003)
-
[Publications] F.Castro-Jimenez, N.Takayama: "Slopes of a Hypergeometric System Associated to a Monomial Curve"Transaction of the American Mathematical Society. (印刷中). (2003)
-
[Publications] A.Cohen, X.Gao, N.Takayama(編集): "Mathematical Software, Proceedings of ICMS 2002"World Scientific. 514 (2002)
-
[Publications] M.Joswig, N.Takayama(編集): "Algebra, Geometry and Software Systems"Springer(印刷中). 325 (2003)