2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640196
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
松本 和一郎 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40093314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 教授 (10192783)
岡 宏枝(國府 宏枝) 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20215221)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
萬代 武史 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10181843)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (90251610)
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Keywords | 形式的表象 / 偏微分方程式系の標準形 / 初期値問題 / Cauchy-Kowalevskayaの定理 / フックス型偏微分方程式系 / j曲率方程式 |
Research Abstract |
科学研究費補助金の採択の通知が昨年11月であったことから,本年度は残り2年間の準備期間と位置付けて,研究体制の整備を行なった.まず,得られた情報を整理分析するためにノート型パソコンを2台,プリンターを1台購入した.パソコンは出張や資料収集に携行し,出先でできるだけ資料の整理・分析を行なった.仕残した分は,アルバイトを雇って整理してもらった、この体制の準備の下に,多くの研究会に参加して情報収集と整理・分析を行なった. 補助金下の活動期間が短かったので,具体的成果は必ずしも十分でなかったが,以下の成果が得られ,発表に漕ぎ着けた. (1)偏微分方程式系に対するCauchy-Kowalevskayaの定理が成り立つための必要十分条件は,解析的係数の場合,松本-山原により,完全に特徴付けられている.一方,例えば1階システムならば,係数の滑らかさを,時間変数に関しては連続に落としても,空間方向に解析的であれば古典解が得られる.いわゆる,南雲型のCauchy-Kowalevskayaの定理である.この南雲型定理は,松本-山原の定理の代数的必要+分条件の下でも成り立つと予想されるが,実は,一般的には時間変数に関して然るべき微分可能性が必要になることも報告者が発表している.この度,未知函数が2つ,時間変数に関する回数が,空間変数に関する階数がmの場合に,係数が時間変数に関してm+1回微分可能,空間変数に関して解析的ならば,松本-山原の条件が南雲型定理が成り立つための必要十分条件でもあることを示した. (2)萬代によって得られていた単独高階のフックス型偏微分方程式の理論を,ヴォレビッチ型の偏微分方程式系に拡張した. (1),(2)を通じて,表象計算が重要な役割を担う.その他の成果については説明を略する.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] W.Matsumoto, M.Murai, T.Nagase: "On the Cauchy-Kowalevskaya theorem of Nagumo type for systems"Hyperbolic differential operators and related problems, ed V. Ancina et al.. (to appear).
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[Publications] T.Mandai, H.Tahara: "Structure of solutions to Fuchsian systems of partial differential equations"Nagoya Math. J.. (to appear).
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[Publications] Nagoya Math. J.: "Structural change of solutions for a scalar curvature equation"Differential and Integral Equations. 14・3. 273-288 (2001)
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[Publications] Y.Morita, J.Dockery, M.Pernarowski: "Symmetry breaking homoclinic bifurcations in diffusively coupled eauations"J. Dynamics and Differential Equations. 13. 613-649 (2001)
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[Publications] D.Hilhorst, M.Iida, M.Mimura, H.Ninomiya: "A reaction-diffusion system approximation to the two-phase Stefan problem"Nonlinear Analysis TMA. 47. 801-812 (2001)
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[Publications] D.Hilhorst, M.Iida, M.Mimura, H.Ninomiya: "A competition-diffusion system approximation to the classical Two-phase Stefan problem"Japan Jour. of Ind. and Appl. Math.. 18・2. 161-180 (2001)