2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640199
|
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
梅野 高司 九州産業大学, 工学部, 教授 (30098769)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古島 幹夫 熊本大学, 理学部, 教授 (00165482)
|
Keywords | Quasi-Abelian Variety / Abelian Variety / Toroidal Group / Complex Torus / Period Matrix / Cohomology |
Research Abstract |
1.準アーベル多様体の周期行列の標準形が全て得られた。この標準形を使うことによって、準アーベル多様体のファイバー構造定理の証明が簡略化された。F.Gherardelli-A.Andreotti及び阿部幸隆氏(富山大)の証明があるが、この証明の新しいところは、アーベル多様体に関するRiemann条件に依存していない点である。また、この周期行列の定理によって古典的なアーベル多様体に関するRiemam条件の別証明(調和積分論に依らない)が得られる。 2.上の結果を第5回日韓実・複素解析国際会議(10月、広島大学)で発表した。これらの概要はこの国際会議のプロシーディングに掲載された。 3.トロイダル群のドラームコホモロジー、準ア-ベル多様体の周期行列、準アーベル多様体のファイバー構造定理をまとめて"Period matrices for quasi-Abelian varieties"という題で論文をまとめて、投稿した。 4.1の周期行列の定理から非代数的な複素トーラス上の主バンドル構造をもつ準アーベル多様体の存在を発見した。この発見には、設備費で購入した計算機と消耗品費で購入したソフトウェアが決定的な役割を果たした。数式を含む行列の演算による膨大な数の実験が可能となったからである。 5.4の発見によって、松島与三による複素トーラス上のラインバンドルの中間コホモロジーとアーベル多様体上のテータ関数の対応を準アーベル多様体上に拡張する展望が出てきた。 6.3、4、5の事実を2002年度日本数学会年会(3月、明治大学)の函数論分科会の特別講演として発表することになった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Takashi Umeno: "On period matrices for quasi-Abelian varieties"Proceedings of the Workshop on Real and Complex Analysis, Hiroshima University. 92-97 (2001)
-
[Publications] Takashi Umeno: "トロイダル群…∂コホモロジーと準アーベル多様体…"日本数学会2002年度年会 函数論分科会講演アブストラクト(特別講演). (2002)