2003 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙初期の超新星爆発時におけるダスト形成とその観測的効果に関する研究
Project/Area Number |
13640229
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小笹 隆司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90263368)
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Keywords | 超新星 / ダスト / 初期宇宙 / 星間物質 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通リである。 ●宇宙初期における超新星爆発時におけるダスト形成 超新星爆発時に形成されるダスト種はejectaガス中でのCOやSiO分子の形成率によって大きく左右される。形成されるダスト種とサイズのCOおよびSiO分子形成率依存性を調べ、超新星爆発時でのダスト形成の計算を完成させた。これらの研究成果は、国際会議"Dust in Astrophysics"で発表するとともに、Nozawa et al.(ApJ.598,2003)として学術雑誌に掲載された。 ●星間衝撃波によるダストの破壊とその宇宙初期での存在量 初期宇宙の星間空間中に存在するダスト量は超新星爆発時での形成と星間衝撃波による破壊のバランスで決定される。ダスト形成計算結果で得られた前駆星質量とダスト生成量の関係を用いて、A-CDMモデルのもとで、ダストの破壊効率をパラメーターとして宇宙初期の星間空間中のダスト量および金属量の時間進化を計算した。その結果赤方偏移が5程度になるとダスト存在量および金属量は、星形成率や初期質量関数によらず、各々、M_<dust>/M_<gas>=(0.3〜3×10^<-4>,Z_<gas>=(0.7〜5)×10^<-4>程度に収斂することが明らかにされた。これらの結果は、"Origin of Matter and Evolution of the Galaxies 2003"、"Joint Seminor Japan and Italy on Formation of the First Generation of Galaxies"等の国際会議や学会で発表された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nozawa, T.: "Dust in the Early Universe : Dust Formation in the Ejecta of Population III Supernovae"Astrophysical Journal. 598. 785-803 (2003)
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[Publications] Nozawa, T.: "Dust Formation and Evolution in the Early Universe"Proc.Origin of Matter and Evolution of the Galaxies 2003. (in press). (2004)