2003 Fiscal Year Annual Research Report
超高エネルギー粒子加速器における自己無撞着な3次元航跡場解析に関する研究
Project/Area Number |
13640251
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Research Institution | MURORAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
川口 秀樹 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90234046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
槌本 昌則 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (40207402)
榎戸 武揚 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10001992)
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Keywords | 粒子加速器 / 航跡場 / 時間領域境界要素法 / コヒーレントシンクロトロン放射 / リニア-コライダー / バンチコンプレッサー / Lienard-Wiechert場 / MPIパラレル処理 |
Research Abstract |
現存の解析手法では困難であった高エネルギー電子と航跡場の自己無撞着解析の可能性を有する時間領域境界積分方程式法(TDBEM)に関する開発を行なってきた. 前年度までの,現有のシングルCPU環境用のTDBEMコードのMPIパラレルスキーム化・メモリ分散化につづき,研究計画最終年度の今年度は,実用的な数値モデルを用いた2次元コードの精度等の妥当性の詳細なチェック,そして,TDBEMコードの3次元化及びそのMPI並列化を中心に,粒子の軌道計算も考慮に入れた時間領域境界要素法ベースの航跡場コードを最終的に完成させる作業を行った. まず,これまでシングルCPU環境では取り扱える問題に限りがあり必ずしも実用的な数値モデルにおいて定量的に計算結果をチェックすることができなかったのに対し,MPIパラレル化によって取り扱いが可能となったピルボックスキャビティ形状という標準的な数値モデルを用いて実績のあるFIT法のコードの結果と比較し,ウェークポテンシャル,領域内の場の時間的な挙動など航跡場解析における重要なデータにおいて,TDBEMコードが十分実用に耐えられる精度の解を与えることができることを確認した.そして,これに基づき,3次元,2.5次元コードの開発及びそれらのMPI並列化を実施した. また,現実の問題への同コードの応用として,ドイツDESYにて開発中のリニア-コライダー・メインライナックの超伝導空洞形状における航跡場解析に同コードを適用し,これもFIT法のコードの結果ともよい一致が確認された.以上より,今後の航跡場解析に対し,FIT法以外の有力な解析手法のオプションとして本研究計画において開発したTDBEMを加えることができた.また,同コードは粒子軌道解析と組み合わせることで自己無撞着解析にも容易に適用可能であり,今後の高エネルギー粒子加速器の解析に大きく貢献できるものと考える.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Kawaguchi: "Time Domain Analysis of Electromagnetic Wave Fields by Boundary Integral Equation Method"Engineering Analysis with Boundary Elements. 27. 291-304 (2003)
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[Publications] S.Matsuoka, H.Kawaguchi: "Study of a Microwave Simulation Dedicated Computer, FDTD/FIT Data Flow Machine"IEICE Trans.Electron.. E86-C. 2199-2206 (2003)
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[Publications] 松岡俊佑, 川口秀樹: "FPGAによるデータフロー型FDTD法専用計算機の開発"電磁界理論研究会資料. EMT-03-35. (2003)
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[Publications] 藤田和広, 川口秀樹: "並列計算環境上での時間領域境界積分方程式法による粒子加速器航跡場解析"電気学会電磁界理論研究会資料. EMT-03-36. (2003)
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[Publications] 川口秀樹, 藤田和広: "時間領域境界要素法による粒子加速器におけるピルボックス加速空洞の数値解析"境界要素法論文集. 20. 57-60 (2003)
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[Publications] Editor : D.POLJAK(Chapter 1 : H.Kawaguchi): "WIT Press"Time Domain Techniques in Computational Electromagnetics. 172 (2004)