2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640324
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
草部 浩一 新潟大学, 自然科学研究科, 助教授 (10262164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常行 真司 東京大学, 大学院・自然科学系研究科, 助教授 (90197749)
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Keywords | フッ化炭素 / グラファイト / 電子状態計算 / 直接遷移型半導体 / ナノグラファイト / 磁性 / 層状物質 |
Research Abstract |
我々は,グラファイトや窒化硼素などを出発物質としてフッ素化を行なうことで,1.バンドギャップが可変なワイドギャップ半導体の合成や,2.炭化水素など軽元素のみからなるナノスケール磁性体の合成が期待されることを,第一原理的分子動力学法計算等を利用して理論的に解明した。具体的な成果は以下のようにまとめられる。 1.ダイヤモンド薄膜がフッ素終端された構造の積層物質と考えられるCnFの組成比を持つフッ化炭素は,n=1,2,3では直接遷移型ギャップを持ち,nが4を越えると間接遷移型ギャップを持つことを示した。そして,半導体レーザーとして応用した場合の発光エネルギー帯域を特定し,発光特性を理論予測した。また,半導体超格子として応用した場合の,電子,正孔レベルの推定,2次元電子系としてめ特性の理論予測を行なった。加えて,窒化硼素のフッ素化物の理論予測を行い,構造安定性,誘電性の推定を行なった。 2.ナノグラファイトとして知られる微小グラファイト素片や有限長ナノチューブを出発物質として,旧来磁性発現の可能性が議論されてきたナノグラファイトに積極的に磁性を発現させる方法を理論的に同定した。その結果として,水素付加,フッ素化やフッ素置換,酸素置換などがナノメータスケールにあるグラファイト状炭素物質に局在磁性を発現することを示し,磁性物質の合成方法を理論的に提案した。 3.炭素系物質などを念頭に電子相関効果を取りこんだ第一原理電子状態計算の新たな展開を図るため,拡張コーン・シャム方程式の導出やトランスコリレーティッド法の高速化などを行なった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Y.Takagi, K.Kusakabe: "Transition from direct band gap to indirect band gap in fluorinated carbon"Physical Review B. Vol.65. 121103-1-121103-4 (2002)
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[Publications] Y.Takagi, K.Kusakabe: "First principles study of electronic structures of direct band gap semiconductors. graphite fluorides"Mol. Cryst. Liq. Cryst. Vol.388. 551-554 (2002)
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[Publications] K.Kusakabe, Y.Takagi: "On possible surface magnetism in nanographite"Mol. Cryst. Liq. Cryst.. Vol.387. 231-235 (2002)
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[Publications] 草部浩一, 丸山正憲: "磁気的ナノグラファイトおよび磁気的ナノチューブの合成可能性"炭素. Vol.205. 238-243 (2002)
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[Publications] K.Kusakabe, M.Maruyama: "Magnetic nanographite"Physical Review B. (in press). (2003)
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[Publications] N.Umezawa, S.Tsuneyuki: "Transcorrelated Self-Consistent Calculation for Electronic Systems with Variational Monte Carlo Method"International Journal of Quantum Chemistry. Vol.91. 184-190 (2003)
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[Publications] Shinji Tsuneyuki: "Computer Simulation' in 'Carbon Alloys' (eds. E.Yasuda, M.Inagaki, K.Kaneko, M.Endo, A.Oya and Y.Tanabe)"Elsevier Science. 400 (2002)