2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640330
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤井 久純 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70124873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 國友 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (60156627)
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Keywords | 希薄磁性半導体 / スピントロニクス / 超構造 / 伝導 / 磁性 / キャリア誘起強磁性 / 超微細磁場 / 計算機ナノマテリアルデザイン |
Research Abstract |
グリーン関数法およびコヒーレント・ポテンシャル近似を用いた第一原理計算によってIII-V族希薄磁性半導体の超構造(In, Mn, As)As/(Al, Be)Asについて(Al, Be)As層のBeによるドーピング効果を調べた。さらに系にバイアス電圧をかけたとき、どのようにキャリア移動が起こるか、それにより磁性がどう変化するかを詳しく調べた。 ・Beによるドーピングを増加していくと、キャリアホールが(In, Mn)As側へ注入される。このことにより、(In, Mn, As)As層の磁性がより安定化され強磁性キュリー温度が上昇する事が明らかになった。このことは(In, Mn)Asがキャリア誘起強磁性であることを明確に示しており、申請者らによる強磁性発現の機構の理論の裏付けとなった。 ・バイアス電圧をかけることによるV族位置に入ったAs(アンチサイトAs)の磁性が大きな影響を受けることがわかった。すなわち0.1V程度のバイアス電圧を加えただけで、アンチサイトAsの超微細磁場はほとんど0KGの状態から-600kG程度へと大きく変化する。これに対してアンチサイトAs以外の原子位置での超微細磁場の変化は顕著ではない。 ・上に述べた非常に顕著な超微細磁場のバイアス電圧依存性はバイアス電圧をかけることによりアンチサイトAsの局在s状態が大きく変化しそれによって超微細相互作用が影響をうけるによる。これは新しい発見である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Kamatani: "Electronic structure of superlattices of II-VI/III-V diluted magnetic semiconductors"Proc. 25th Int. Cnf. Phys. Semicond. 248-249 (2001)
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[Publications] T.Kamatani: "Electronic structure of superlattices of II-VI/III-V diluted magnetic semiconductors"Physica E. 10. 157-160 (2001)
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[Publications] H.Fukuda: "First principles calculation of the hyperfine fields of lithium in ferromagnetic nickel"J. Phys. Sos. Jpn.. 70. 2019-2024 (2001)
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[Publications] K.Hirai: "First-principles study of spin density waves in chromium multilayers"J. Magn. Magn. Mater.. 226-230. 1697-1699 (2001)
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[Publications] K.Hirai: "Spin-density wave order and interlayer magnetism coupling in Fe/Cr super-lattices"J. Phys. Soc. Jpn.. 70. 841-852 (2001)
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[Publications] Ph.Kurz: "Three-dimensional spin structure on a two-dimensional lattice : Mn/Cu(111)"Phys. Rev. Lett.. 86. 1106-1109 (2001)