2002 Fiscal Year Annual Research Report
高圧力下での氷とCCl_4結晶の成長ダイナミクスとパターン形成
Project/Area Number |
13640335
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
丸山 稔 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (60117976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 勉 物質・材料研究機構, 物質研究所, 独立主任研究員
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Keywords | 氷 / 融解曲線 / 高圧力 |
Research Abstract |
高圧力下にある氷Ih/水の平衡曲線(氷Ihの融解曲線)を精密に測定した結果、氷Ihの新しい結晶相を発見した。この研究の発端は1998年、温度をパラメータとして氷が成長も融解もしない、一定のサイズを保持する平衡圧力を観測したところ、得られた氷/水平衡曲線上に不連続点(約-160℃,1600 bar)が存在することを見出したことにある。すなわち、-16℃で小さな圧力ジャンプの存在、および全体が1本の滑らかな曲線というより不連続点を境に2本の曲線からなるらしいことが分かっていた。今年度再び、詳細な観測を行った結果、以下のことが明らかになった。 氷Ihの融解曲線は1本ではなく、約-8℃,900 barから分岐する多くの準平行な曲線群からなる。普通の氷Ihの融解曲線より融点の高い側に、新しい氷Ihの融解曲線群が存在する。現在までに見つけた最高融点の氷は、2000 barで3℃、3000 barでは6℃だけ普通の氷より高い値をもつ。この氷は、1000 barまでは普通の氷と同じ融点であるが、高圧力になるにつれ融けにくくなる。新しい氷Ihの構造と物性の研究は来年度の課題になるが、水分子の重心(酸素配置)ばかりでなく、配向(水素配置)まで秩序化した氷結晶ではないかと考えている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Nagasawa, M.Maruyama 他3名: "Physical characteristics of stabilized silver nanoparticles"Phys. Stat. Sol. (a). 190. 158-161 (2002)
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[Publications] J.Leliwa-Kopystynski, M.Maruyama, T.Nakajima: "The water-ammonia phase diagram up to 300 MPa"Icarus. 159. 518-528 (2002)