2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640351
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柄木 良友 東京大学, 物性研究所, 助手 (30186027)
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Keywords | 核四重極モーメント / 近藤効果 / インジュウム / LaIn3 / レニウム / 電気抵抗 |
Research Abstract |
核四重極モーメントによる超低温での近藤効果の研究の契機となったPrIn3の電気抵抗はは数ミリケルビンで極小を示しそれ以下の温度で抵抗が上昇するすることが観測された。不純物による近藤効果が考えられたので10mTでも抵抗測定を行なったが零磁場とほとんど同じ結果を得た。いっぽう磁化測定もおこなったが10mTの磁場下で磁化がブリルアン関数でよくフィットでき、不純物が完全に飽和しているのが観測できた。したがって抵抗異常の原因は核にあると考えられる。この物質では核四重極モーメントを持つIn以外に核スピンをもつPrも含むため低温での抵抗増大の理由が特定できない。そこでInの四重極相互作用がPrIn3の場合とぼぼ等しいことがわかっているLaIn3を試料として選んだ。 SQUID測定システムを使った高精度電気抵抗測定を新たに導入し超低温で測定できるシステムをつくり測定を行った。 LaIn3はTc=0.7Kの超伝導体であるため磁場を加えて超伝導を壊す必要がある。約1000Gまでの磁場を加えたが完全にノーマル状態にはならなっかった。SQUIDを用いた電気抵抗測定ではこれ以上の磁場を加えると測定できなくなるため別の試料を使うことにした。単体物質で大きな四重極相互作用を持つReをつぎに取り上げた。Reの四重極相互作用は数ミリケルビン程度ありPrIn3からの類推から抵抗の増大は10mKぐらいから見え出すことが期待できる。しかし、ReもTc=1.4K、Bc=198Gの超伝導体であるがHcが低いためSQUIDによる電気抵抗測定が行える。残留抵抗比が10000を超える高純度試料を用意し実験準備を行っている。
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