2001 Fiscal Year Annual Research Report
礫の挙動と水深・流速との関係解明のための河川常時観測システムの開発と観測
Project/Area Number |
13640454
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
川辺 孝幸 山形大学, 教育学部, 助教授 (00214685)
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Keywords | 礫洲 / 河床形態 / 流速 / ドップラー流速計 |
Research Abstract |
本研究の目的は,河川における礫サイズ粒子の運搬過程を明らかにするために,常時観測システムを構築して,河川の水深および表面流速の,平常時および増水時を通した定期的なデータの収集をおこなうとともに,増水時には,礫洲の発達する上流部から下流部にかけて,増水期から減水期にかけての河床付近の流速および水深の変化を強流流速計を用いて実際に測定し,減水後に,形成された礫洲にトレンチを掘って形成された堆積構造とそれらを構成する礫サイズの観察・測定をおこない,これらの測定データと観察結果をもとに,礫サイズ粒子の運搬礫洲の成長と浸食がどのような流水条件において形成されるのかを明らかにすることである. 本年度は,河床状態については,写真による定期的な記録をおこない,増水時前後の河床形態の変化を記録することができ,上記目的達成のための河床形態の変化の基礎的資料を収集した. また,ドップラー流速計を設置し,増水時のデータの収集を開始した.ただし,常時観測のための流速計について,梅雨の時期に既存の回転式流速計で流速を測定中に3mをやや超える比較的遅い流速で,流速計が破損したため,当初予定していた電磁流速計の強度の点について各流速計製造メーカーと相談した結果,10mを超える河床での流速の直接計測は流速計の強度から不可能であることがわかり,急遽ドップラー流速計に機種変更した.実際の設置までに時間がかかり,本格的な流速計を用いた観測は,平成14年度からになった.
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