2001 Fiscal Year Annual Research Report
植物化石の内部構造から中生代の陸上古環境を推定する
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13640475
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
斎木 健一 千葉県立中央博物館, 自然誌歴史研究部, 研究員 (40250055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 みどり 千葉大学, 理学部, 助手 (30110349)
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Keywords | 中生代 / 中国 / 珪化 / マツ / 球果 / ゼンマイ / 根茎 / ソテツ |
Research Abstract |
中国遼寧省阜新で調査および植物化石採集を行った.その結果,マツ科の球果,ゼンマイ科の根茎,ソテツ類の幹などの鉱物化した化石を計100点以上得ることができた.化石は全て珪化しており,ピール法による観察はできなかった.このため薄片を作成して内部構造の観察を行った. マツ科球果は薄片の観察および研磨面を連続的にデジタルカメラで記録し再現することにより,同定に十分な情報を得ることができた.PAUPによる統計解析の結果,Pityostrobus属に属すると思われる. ゼンマイ科の根茎は,遼寧省および河北省ですでに報告のある化石種と共通である可能性が高い.ただ,少数の標本では特異な形質が見られ,別種の可能性がある. ソテツ類の幹は,二次木部の配列にシダ種子類と共通する形質が見られた.原始的なソテツ類の幹である可能性が高い. 現在,ゼンマイ科の植物は湿潤な地域に,ソテツ類は乾燥した地域に生育しており,これらが同所的に生育していたことはこれらの植物の古生態を考えるうえで興味深い.ただ,当時の古環境を示唆する特徴は,特には観察されなかった.
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