2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640523
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加部 義夫 筑波大学, 化学系, 助教授 (40214506)
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Keywords | ケイ素-ケイ素三重結合 / ジシリン / ジシラデュワ-ベンゼン / AIM計算 / ELF計算 |
Research Abstract |
今だ未知のケイ素-ケイ素三重結合(ジシリン)の合成の前駆体としてケイ素上がシリル基のビスシラシクロプロパンおよびビスシラシクロプロペニルの合成を検討してきたが,シリル置換のビスシラシクロプロパンまでは合成できたが,そのLiなどによる還元反応でジシリンの過剰アニオン種の合成には成功しなかった(初年度,次年度実績報告)。その際対照化合物としてすでに報告されているフェニル置換ビスシラシクロプロペンの異性化でデュワ-ベンゼンが副生することを見い出した(次年度実績報告)。そこで最終年度このフェニル置換デュワーベンゼンから金属錯体との反応によるジシラベンゼン錯体の合成を試みたがこれも不成功に終わった。一方ケイ素置換のジシラデュワーベンゼンの合成法を開発し,そのKC8に還元反応で1,4-ジシラベンゼンジアニオンを安定に合成単離することができた。1,4-ジシラベンゼンジアニオンは含ケイ素ベンゼン芳香族化合物の最初の過剰アニオン種であり,X線構造解析により特異な舟形構造を明らかにできた。 ケイ素-ケイ素三重結合の理論的な研究としてはAIMやELF計算が行われ,それらの計算の追試を行った(次年度報告)。それらの報告でケイ素-ケイ素三重結合は折れ曲がり構造のために一対の電子対が孤立電子の状態になり,結合次数は二重結合程度と結論されている。そこで新しく立ち上げたAIM計算やELF計算の手法を結合伸長異性体が介在する含ケイ素ビシクロ[1.1.0]ブタン,さらには含ケイ素・ゲルマニウムカチオン性含ケイ素芳香族およびホモ芳香族などのケイ素化合物の結合性の関する問題に応用した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Y.Ishida, A.Sekiguchi, Y.Kabe: "1,4,5-Trigermabicyclo[2.1.0]pent-2-en-5-ylium : The Isolabe Bishompcyclopropenylium Ion Containing a Heavier Group 14 Element"J.Am.Chem.Soc.. 125. 11468-11469 (2003)