2001 Fiscal Year Annual Research Report
ペルフロロ炭素鎖を有するフェニルアセチレン誘導体の合成と電子材料への応用
Project/Area Number |
13640580
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
竹中 俊介 山口大学, 工学部, 教授 (50029310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 浩明 山口大学, 工学部, 助手 (10274185)
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Keywords | ペルフロロ化合物 / アセチレン化合物 / 液晶材料 / 有機電子材料 / 光重合 / 合成 |
Research Abstract |
我々は以前にペルフロロ炭素鎖を有する単環性液晶材料を開発したが、本研究ではその延長線上の研究として、ペルフロロ炭素鎖を有する新規なフェニルアセチレン化合物を開発し、その溶液、液晶、ナノ粒子状態での光重合反応を検討すると共に、生成物の電導性を検討している。この物質の合成経路は確立した、現在、合成に成功した物質は、2-perufluoroethoxy 4-alkoxy-phenylacetylenecarboxylatesである。ここでalkoxy=methoxy(1),trifluoromethyl(2),pentadecyloxy(3)である。1と3はスメクチックA相を示すが、2は液晶相を示さなかった。つまり芳香環部分に強い電子求引性置換基の導入は液晶性を低下させる様に思われる。この材料は液晶材料としての興味もあり、現在同族体の合成を行っている。 一方、合成した化合物に液晶状態で高圧水銀灯を用いて光照射を行ったが、光重合は全く進行しなかった。又、四塩化炭素溶媒中では光反応を試みたが、多少の光反応生成物が得られたが、その生成物はほとんど無色であり高い重合度が得られたとは思えない。現在、高重合条件を検討しているが、低重合度の原因の一つとして、三重結合に直結したカルボキシル基の電子求引性が関係していると推定している。最近、合成を手掛けている物質は右に示す2-perfluoroethyl化合物である。これらの物質はアセチレン部分には電子求引性置換基を含めないため、高重合度の生成物を期待出来る。 【chemical formula】
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