2001 Fiscal Year Annual Research Report
超音速分子線法を試料導入系とする液体クロマトグラフ質量分析計の試作研究
Project/Area Number |
13640612
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
岸 浩 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (60042529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 敏博 国立環境研究所, 化学環境部, 上席研究官 (60109907)
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Keywords | 高速液体クロマトグラフィー / 質量分析 / 超音速分子加速 / 表面電離 / 電子衝撃 |
Research Abstract |
高速有機化合物分子の表面電離法(HSI ; Hyperthermal Surface Ionization)をキャピラリーガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)のイオン源に組み込んだ装置の試作研究に関し、研究報告書を提出した(平成12年3月、科学研究費補助金基盤研究(B)(1)、課題番号09554052)。 本研究は、この研究の継続的課題として、HSI法及び電子衝撃(EI ; Electron Impact)法を液体クロマトグラフ/質量分析計(HPLC/MS ; High Performance Liquid Chromatography/Mass Spectrometry)に応用する研究を3ヶ年計画で行う。 研究初年度の平成13年度は次の2項目の研究を実施した。 (1)HSI/HPLC/MS装置のセットアップ:研究代表者と分担者間の役割分担は、(i)インターフェース部の排気系の検討と設計(岸)、(ii)イオン源のイオン光学的検討(藤井)、(iii)装置の改造、排気系の操作・点検(岸)である。インターフェース部は、HPLCから流出してくる液体から溶媒のみを蒸発させ試料有機分子をMS部に輸送する最も大切な部分である。A. Amirav型をモデルに設計・製造の途中であり、現在の所、実験データを取得するまでに至っていない。MSは島津(株)製QP5050A型を用いている。HSI用として用いる固体表面(白金(Pt)、イリジウム(Ir)等)をMSイオン源に挿入するための部品装置として、直接試料導入装置(QP5050A用DI-50型)を購入した。 (2)HPLC/HSIの検出特性の検討:HPLCからの液体流出物を、質量分離(MS)せずにHSI法で直接検出する手法を確立することは、本研究の前段階として大切である。本年度、この研究も行った。固体表面白金(Pt)、イリジウム(Ir)を用いて、多環芳香環化合物(PAH)、アルキルアミン等をガスクロ法(GC/SID)と同程度の感度で検出出来ることを明らかにした。
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