2002 Fiscal Year Annual Research Report
SOI層の熱凝集現象を利用したSiアイランドの選択形成と光学素子応用
Project/Area Number |
13650011
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
石川 靖彦 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (60303541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部 道晴 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80262799)
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Keywords | SOI / 熱凝集 / Siアイランド / 細線 / パターニング / 光導波路 / 選択形成 / 光学素子 |
Research Abstract |
本研究では、薄いSOI(Silicon-on-Insulator)層が、真空中加熱により規則配列したSiアイランドに変形する現象を利用して、(1)SOI細線構造(Si光導波路)を局所的にアイランド化させ、導波路中に一次元周期構造を形成すること、(2)この周期構造を波長フィルター等の光学素子へ応用すること、を目的としている。本年度は、Si細線構造の形成プロセスの確立と細線構造におけるアイランド化の評価を行った。 まず、電子ビーム露光と選択酸化により、SOI層を細線構造(最小線幅0.3μm)に加工するプロセスを確立した。 このプロセスを用いて、膜厚約3nm、線幅0.5,1,2μmの細線構造を様々な結晶方位に沿って形成した。現在、アイランド形成を評価している。評価の途中ではあるが、以下のような結果が得られている。線幅が1-2μm程度の場合は、細線加工しない場合に比べて、アイランドサイズのばらつきが大きくなる。また、アイランドは、細線を形成した方向と関係なく、<310>などSOI層の特定の結晶方位に沿って何列にも形成される。一方、線幅が0.5μmの場合は、一部例外はあるものの、サイズのよく揃ったアイランドが、細線の両端近傍(細線方向に沿って2列)に形成されており、アイランド形成を制御できる可能性がある。 なお、Si光導波路に集積可能なフォトディテクタ材料として、Si基板上Geエピタキシャル層についても検討した。SiとGeの熱膨張係数差に起因した歪みがGe層に存在し、この歪みの存在により、吸収領域を拡大できる等の特性向上がはかれることを示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Ishikawa, M.Kumezawa, Ratno Nuryadi, M.Tabe: "Effect of patterning on thermal agglomeration of ultrathin silicon-on-insulator layer"Applied Surface Science. 190. 11-15 (2002)
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[Publications] K.Sawada, M.Tabe, Y.Ishikawa, M.Ishida: "Field Electron Emission Device Using Silicon Nano-Protrusions"Journal of Vacuum Science Technology B. 20・3. 787-790 (2002)
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[Publications] 田部道晴, 澤田和明, ラトノ・ヌルヤディ, 杉木幹生, 石川靖彦, 石田誠: "シリコンナノ構造からの電子の電界放出"電子情報通信学会和文論文誌. J85-C・9. 803-809 (2002)
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[Publications] Y.Ishikawa, K.Wada, D.D.Cannon, J.F.Liu, H.-C.Luan, L.C.Kimerling: "Strain-induced bandgap shrinkage in Ge grown on Si substrate"Applied Physics Letters. 82・13(掲載決定). (2003)