2001 Fiscal Year Annual Research Report
超短光パルスシンセシスのための非線形増幅素子固体色素を用いた高機能光空間変調器
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13650037
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
尾松 孝茂 千葉大学, 工学部, 助教授 (30241938)
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Keywords | 固体色素レーザー / 色素凝集体 / 波長可変レーザー / 非線形光学 / 縮退四光波混合 / 位相共役波発生 |
Research Abstract |
プレ重合したMMAにRhodamine6Gの有機レーザー色素を添加したメタノール溶液を加えて、拡散、重合し、バルクの固体レーザー色素を調製した。この固体レーザー色素を非線形増幅素子として用いて、ピコ秒パルスによる縮退四光波混合を行った。四光波混合光にはNd:YAGレーザー励起の光パラメトリック発生器の出力光を用いた。570nmにおける調整した素子の小信号利得は5倍で飽和フルエンスは1.8mJ/cm^2であった。 自己回折光発生、位相共役波発生においてそれぞれ回折効率5%、位相共役反射率6%を観測した。非線形増幅素子をもちいてピコ秒パルスによる縮退四光波混合を行ったのは本研究が世界で初めてである。この時の四光波混合光のフルエンスは0.1-1mJ/cm^2で、外部励起光のフルエンスは2-8mJ/cm^2である。 また、縮退四光波混合に用いた入射光パルスのパルス幅が27psなのに対して、自己回折光、位相共役波はそれぞれ24ps、11psにパルス圧縮されていることがわかった。このパルス圧縮効果は利得回折格子の形成に要する時間と考えられるがメカニズムの解明は次年度行う。 さらに、相互作用する光波間の位相整合条件を考慮に入れて最適な素子の厚みについて考察を加え、現状の光学系における最適素子厚が5mmであることを実験、理論の両面から求めた。 次年度は回折効率、位相共役波反射率の向上を目指し、素子のファイバー化、外部励起光学系の最適化を行う予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Yonekawa, T.Omatsu: "Self-diffraction of pico-second pulses in a saturable amplifier polymer dye"Optics Communications. (in press). (2002)
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[Publications] Y.Yamada, T.Omatsu: "A novel phase conjugate broad-stripe laser diode with an external ring geometry"Japanese Journal of Applied Physics. 41. 215-222 (2002)
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[Publications] T.Hirose, T.Omatsu: "Vectorial phase conjugator by degenerated four-wave mixing in a laser-pumped polymer dye amplifier"Optics Communications. 199. 215-222 (2001)
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[Publications] M.Sugiyama, S.Inasawa, S.Koda, T.Hirose, T.Yonekawa, T.Omatsu: "Optical recording media using laser-induced size reduction of Au nanoparticles"Applied Physics Letters. 79. 1528-1530 (2001)