圧電アクチュエータ・センサを用いた知的積層複合材構造の損傷同定法の研究

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13650073
• Research Institution: TOHOKU UNIVERSITY
• Principal Investigator: 福永 久雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50134664)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 亀山 正樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30302178)
• Keywords: 損傷同定 / 知的構造 / 複合材料 / 圧電アクチュエータ / 圧電センサ / 動的応答 / 形状・振動制御 / 損傷進展解析

Research Abstract

本研究では,、圧電アクチュエータと圧電センサを組み込んだ知的積層複合材構造について,動的応答を用いた損傷同定法を開発し,積層複合材構造の信頼性・安全性の一層の向上を図ることを目的とした.本研究で得られた主要な成果は以下の通りである.
1.衝撃荷重を受ける積層複合材構造の主要な損傷であるマトリックスクラックと層間はく離について、有限要素法に基づく詳細な損傷進展解析の方法を提案し、実際に現われる複雑な損傷進展挙動を正確に予測できる解析法を確立した(論文4,5).
2.層間はく離を有する積層複合材構造について,はく離が固有振動数・固有振動モードに及ぼす影響を明らかにするとともに,圧電センサを用いた損傷検出法の有効性を示した(論文3).
3.構造物が損傷を受けたとき損傷進展を抑制することが重要であるが,圧電アクチュエータ・圧電センサを組み込んだ知的構造物である積層板構造や複合材トラス構造の振動及び形状制御の手法を提案した(論文1,2).
4.知的構造物の動的応答計測のためには,特定のモードのみをピックアップするモードセンサが必要となる.論文2,6では,少数の圧電センサの配置あるいはセンサゲインを最適化することにより,低次のモード変位を精度良くピックアップするモードセンサの効果的構築法を示した(論文2,6).

Research Products

• [Publications] 川畑 成之: "トラス構造物の静的形状制御のためのアクチュエータ・センサ配置"日本機械学会論文集(C編). 68. 855-861 (2002)
• [Publications] 菅原 香織: "モードセンサ・圧電アクチュエータによる積層板の振動制御"日本機械学会論文集(C編). 68. 1178-1184 (2002)
• [Publications] N.Hu: "Vibration Analysis of Delaminated Composite Beams and Plates Using A Higher-order Finite Element"Int.J. Mechanical Sciences. 44. 1479-1503 (2002)
• [Publications] C.F.Li: "Low-velocity Impact-induced Damage of Continuous Fiber-reinforced Composite Laminates, Part I. A FEM Numerical Model"Composites, Part A. 33. 1055-1062 (2002)
• [Publications] C.F.Li: "Low-velocity Impact-induced Damage of Continuous Fiber-reinforced Composite Laminates, Part II. Verification and Numerical Investigation"Composites, Part A. 33. 1063-1072 (2002)
• [Publications] N.Kawabata: "Modal Measurements Using Strain Sensors and Application to Impact Force Identification"Proc. Int. Symposium of Inverse Problems in Engineering Mechanics. (in press). (2003)