2001 Fiscal Year Annual Research Report
LRM構成モデルを用いた知能複合材料(人工筋肉)の構築と評価
Project/Area Number |
13650093
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
中垣 通彦 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90207720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 知義 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (40229224)
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Keywords | 知能複合材料 / ピエゾ弾性材料 / 繊維分散複合材料 / メゾ・メカニックス / Self-consistent法 / Localised Rigidity法 / 人工筋肉 / 可変焦点距離レンズ |
Research Abstract |
(1)従来、開発されてきた人工生体材料、知能材料、知能機構、複合材料、能動制御などに関する研究論文および発表を調査し、これらの知識、方法、技術、データなどを文献、レポート、学会関係資料および直接それらの研究者らから広く国内外に亘って収集し調査した。 (II)人工筋肉の機能を発現する機構として、繊維状のマイクロ・アクチュエータを多数分散した柔軟弾性体を考案した。それらのマイクロ・アクチュエータにピエゾ弾性材料を利用する事として、生じさせるピエゾひずみを固有ひずみとして取り扱う。これらのマイクロ・アクチュエータを分散した弾性体のマクロ挙動を、これまで当研究者らが開発してきたSCC-LRMモデルを用いて予測する。そのためSCC-LRMモデルの精度を検証する必要があり、次の単軸引き張り試験を実施し、材料特性挙動を検証した: (日)マトリックスが塑性、介在物粒子が固い場合: ポリアセタールをマトリックスとし、球状ガラス・ビーズを介在物とする試験片の引き張り試験。 (月)マトリックスが固く、介在物粒子が柔らかい場合: エポキシをマトリックスとし、ゴム粒子を介在相とする複合材料の引き張り試験。 これらの実験とFEMによるメゾ解析、SCC-LRMモデルによる理論結果の三者を比較して、モデルの精度を確認した結果、弾性領域、塑性領域における挙動および熱伝達特性においてよい一致が得られることを検証した。 (III)提案した人工筋肉のアイデアから発展させ、ピエゾ弾性繊維を分散した、可変焦点距離をもつ眼球のレンズの可能性の研究を開始した。それによれば繊維の体積分率と配向性を制御する事により、焦点距離を比較的一点に収束させる事が可能となる事が判明した。 また、同様のアイデアを柔軟な宇宙アンテナの構造に適用し、太陽熱輻射により発生する熱ひずみを相殺して焦点収束を確保する事の可能性をも有限要素解析して検討した。
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Research Products
(18 results)
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[Publications] Huajian Chang, Michihiko Nakagaki: "Imperfection modeling in particle dispersed composite with combined self-consistent equivalent inclusion method and stress function approach"計算工学講演会論文集. 6・1. 439-442 (2001)
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[Publications] 常華建, 中垣通彦: "On the delamination problem of particle-dispersed composite with eqivalent inclusion method"日本機械学会九州支部講演論文集. 028-1. 49-50 (2002)
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[Publications] 滝沢貴志, 大谷竜士, 内尾健司, 中村克昭, 中垣通彦: "超塑性の微視的現象解析と挙動"日本機械学会九州支部講演論文集. 028-1. 29-30 (2002)
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[Publications] 諸石昭利, 篠原武志, 中垣通彦: "SMA分散材料のき裂進展抑制効果"日本機械学会九州支部講演論文集. 028-1. 51-52 (2002)
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[Publications] 正山祐一, 中垣通彦: "LRM粒子分散モデルを用いた骨組織成長の解析"日本機械学会九州支部講演論文集. 028-1. 53-54 (2002)
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[Publications] 山嵜健一, 春日悠, 中垣通彦: "傾斜機能材料中を横断進展するき列の伝播速度"日本機械学会九州支部講演論文集. 028-1. 55-56 (2002)
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[Publications] Michihiko NAKAGAKI, Yadong WU: "LRM Constitutive Model for Describing Functionally Graded Material with Fast Propagating Crack"Proc. 10th International Conference on Fracture. 173(6) (2001)
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[Publications] Michihiko NAKAGAKI, Huajian CHANGI, Yadong WU: "Self-consistent Constitutive Modeling of Particle Dispersed composite Materials with Micro-crack Type Damages"Proc. 10th International Conference on Fracture. 218(6) (2001)
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[Publications] 中垣通彦, 他6名: "非線形有限要素法による不定形耐火物内張り材の強度解析(第3報 アルミナ・マグネシア質不定形耐火物内張り材のクリープ解析)"耐火物. 50 (5). 266-273 (2001)
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[Publications] Michihiko Nakagaki他 6名: "Non-Linear Finite Element Analysis on Monolithic Refractory Lining Material Part2 Study on Elasto-Plastic Behavior of Monolithic Refractory Lining Material"Journal of the Technical Association of Refractories. 21 (1). 11-19 (2001)
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[Publications] Huajian CHANG, Michihiko NAKAGAKI: "Constitutive Model for Composite Material Accounting for Effects of Damaged Interface"Proc. lnternational Conference on Computational Engineering & Sciences. 6 (2001)
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[Publications] Michihiko Nakagaki, Kenichi Yamasaki: "Prediction of Crack Speed of Crack Running Inhomogeneous Material"Proc. International Conference on Computational Engineering & Sciences. 6 (2001)
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[Publications] Michihiko Nakagaki, Kenichi Yamasaki: "Predicted fast crack propagation in Functionally Graded Materia described by LRM constitutive model"Proc. Asia-Pacific Vibration Conference, 2001. Vol.III. 815-819 (2001)
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[Publications] 山嵜健一, 重延秀幸, 中垣通彦: "傾斜機能材料中を横断進展するき裂の伝播速度"日本機会学会2001年度年次大会講演論文集. Vol.IV. 343-344 (2001)
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[Publications] Zakhary Nabil, 筒井宏明, 常華建, 中垣通彦: "結晶すべりモデルを用いた塑性変形と粒子すべりモデルを用いた超塑性挙動の検討"日本機会学会2001年度年次大会講演論文集. Vol.I. 153-154 (2001)
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[Publications] 大谷竜二, 内尾健司, 中村克昭, 中垣通彦: "粒子すべりをモデル化した三相黄銅合金材料の切削性の解析"日本機械学会平成13年度材料力学部門講演会講演論文集. 115-116 (2001)
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[Publications] 常華建, 長尾裕貴, 中垣通彦: "微視的剥離損傷を含む粒子分散モデル"日本機械学会平成13年度材料力学部門講演会講演論文集. 563-564 (2001)
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[Publications] 内尾健司, Nabil Zakhary, 中村克昭, 中垣通彦: "粒子すべりモデルを用いた構成則による超塑性材料の軸圧縮/引き張り"日本機械学会平成13年度材料力学部門講演会講演論文集. 391-392 (2001)