2001 Fiscal Year Annual Research Report
デュアルアクチュエーションを用いた工作機械送り系の高速・高精度化
Project/Area Number |
13650116
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 厚 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80243054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 虎夫 三菱電機(株), 名古屋製作所・NCシステム部, 参事(研究職)
垣野 義昭 京都大学, 工学研究科, 教授 (00026204)
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Keywords | サーボ系 / 振動 / リニアモータ / CNC工作機械 / 減衰制御 |
Research Abstract |
1.デュアルアクチュエーションの実験装置の製作 ボールねじ+回転モータ送り系の両サイドにPMタイプのリニアモータを配置して駆動テーブルに結合するテストスタンドを製作した.ロータリーエンコーダにて検出したモータ回転角とリニアエンコーダにて検出したテーブル位置を微分して速度制御系を構成した.制御系はDSPを用いてサンプリング周期1〜0.5msのリアルタイムフィードバック制御が可能な装置を製作した. 2.デュアルアクチュエーション減衰制御理論の構築 ボールねじ送り系に内在する振動モードを制御するため,5タイプの線形制御則について減衰効果の理論計算を行った.このうち2タイプは直接速度フィードバックによるものであり,残りの3タイプは相対速度フィードバックによるものである.理論計算と数値シミュレーションの結果,相対速度を回転モータとリニアモータにフィードバックする制御がもっとも減衰性能がよく,かつモーション制御と独立に振動制御が行えることがわかった.またテーブル側のリニアモータへのフィードバックにより回転モータ側からみた零点の制御も可能であり,これがシステムの制御性能に大きな影響を与えることがわかった. 3.実験による検証 1で構築したテストスタンドにて2の制御理論を検証した.実験結果は理論解析結果とよく合致しており,減衰制御理論の体系化とモーション制御との独立性の検証,ボールねじ側のサーボモータとテーブル側のリニアモータにどのような速度フィードバックを行えば効果的かであるかの理論背景が明らかになった.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 松原 厚, 茨木 創一, 垣野 義昭, 遠藤 雅也, 梅本 雅資: "NC工作機械送り系の振動制御(第1報) -速度制御則の比較-"2001年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 505 (2001)