2003 Fiscal Year Annual Research Report
ガラス繊維とポリプロピレン繊維のコミングルドヤーン平織りクロスの円筒深絞り成形
Project/Area Number |
13650120
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 順介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60116093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花崎 伸作 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029097)
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Keywords | 成形加工 / 深絞り / コミングルドヤーン / ポリプロピレン / ガラス繊維 / 成形性 / 複合材料 |
Research Abstract |
繊維強化熱可塑性プラスチックは耐衝撃性に優れ,リサイクルが容易であるため,幅広い分野で使用が増大しているが,成形コストが高く,コスト低減への要求が高まっている.最近開発されたコミングルドヤーンクロスという成形材料は、一本の繊維束の中にガラス繊維とポリプロピレン繊維を混合して紡糸したヤーンをクロスに織ったものである.ガラス繊維に対する樹脂の含浸がよく,成形加工の効率化が期待できる.そこで本研究ではコミングルドヤーンクロスを用いて,ポンチ径40mmにおける円筒深絞りを行い,各成形条件が成形性に及ぼす影響を,成形品の表面状態の観察によって比較した.また比較のために新たに開発された四軸織物のガラス繊維強化ナイロン-6樹脂シートも用いて,同種の深絞りの成形実験を行った.得られた主な結果は以下のとおりである. 1.ブランク内の繊維は,絞りに伴う円周方向圧縮力のためフランジ部で回転を起こしながらダイス内に流入する.その結果,繊維は成形品側壁部でポンチ軸方向に向かって配向する.絞り深さが深くなると,側壁部ダイ肩近辺においては,ほとんどの繊維がポンチ軸方向に平行に配向した. 2.金型温度90℃における成形品の破断は,成形品の0°方向において,側壁部ダイ肩付近で生じた.これは,絞り深さが深くなると,0°方向フランジ部において繊維が流入できずに残るために,側壁部での0°方向の引張強度が45°方向の引張強度より低下し,破断が起こった. 3.四軸織物ブランクでは,ポンチ肩半径R=20mm,金型温度150℃において,ブランク温度230℃のとき,D=30mmでは絞りが成功し,D=40mmでは繊維の表面露出,D=50mmでは繊維の破断が生じた.ブランク温度250℃のとき,D=30,40mmでは絞りが成功し,D=50mmでは繊維の表面露出,D=60,70mmでは繊維の破断が生じた.
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