2001 Fiscal Year Annual Research Report
曲げ振動発生時の管内多孔板と流体の相互作用に関する研究
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13650197
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐野 勝志 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (80226042)
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Keywords | 液体関連振動 / 自励振動 / ロックイン現象 / 固有振動数 / 多孔板 / 曲げ振動 / 渦放出 / 相互作用 |
Research Abstract |
内径50mmの黄銅管の途中に多孔板を組み込み,水を作動流体として流速を変え多孔板直前・直後の管内変動圧力振幅および振動数を測定した.ロックイン発生時には変動圧力モード,多孔板前後の差圧変動および板の振動も測定した.また圧電アクチュエータを管内に取り付け,多孔板をロックイン振動数で強制加振したときの変動圧力モードを調べた.さらに多孔板の固有振動数測定装置を製作して力を入力,振動加速度を出力とする伝達関数を求めた.実験に用いた多孔板は黄銅製で,板厚3.0mm,孔径3.0mm,孔数30である.以上により,次の事柄を明らかにした. (1)ロックイン発生時に,多孔板は半径方向および周方向に同位相のモード[(0,0)モード]で曲げ振動を生じ,その変位は多孔板前後の圧力差に対してわずかに遅れる. (2)ロックイン発生時の管内変動圧力モードは,多孔板をアクチュエータにより管軸方向に強制加振したときのそれとよく一致する. (3)上記(2)の変動圧力モードは,多孔板の直前と直後で流量の連続を仮定して得られる伝達マトリックス法による計算値とよく一致する. (4)多孔板下流でキャピテーションが発生するとロックイン振動数は流速とともに次第に低下し,変動圧力モードはキャピテーションがないときのそれと著しく異なる. (5)多孔板の水中における(0,0)モードの固有振動数は約4800Hzである.本実験の流速範囲におけるロックイン振動数は約3300Hz以下に複数存在するが,これらはいずれも多孔板の固有振動数とは無関係である.
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Research Products
(1 results)