2002 Fiscal Year Annual Research Report
液晶デイスプレイのコストダウンを目的とした液晶注入解析用ソフトウェアの開発
Project/Area Number |
13650200
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
蝶野 成臣 高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 助教授 (60309721)
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Keywords | 液晶 / 液晶ディスプレイ / 液晶注入 / 流体工学 / Hele-Shaw流れ / 数値解析 / ソフトウェア開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は,液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display : LCD)製造の一工程である液晶注入プロセスを数値的に解析できる,汎用性の高いソフトウェアの開発である.このソフトウェアが完成すれば,任意の大きさおよび形状のLCDに対して注入時間の大幅な短縮が実現できるので,LCDの生産性は飛躍的に向上し,それがそのまま製造コストダウンに繋がる.また,新しいサイズと形状のLCDの製造ラインを設計する際に,有用なデータを迅速に提供することも可能となる. まずLeslie-Ericksen理論を構成方程式に選択し,運動方程式と構成方程式にHele-Shaw近似を施して定式化を行った.式の離散化には有限差分法を用いた.今回の研究では,表面張力と注入時のセルギャップの変化を如何に考慮するかということに主眼を置いてモデリングを行った・表面張力に関しては,自由表面全体にわたってメニスカスの形状は一様であり,且つ接触角は非常に小さいのでこれを0度と仮定することで,表面張力の効果を注入の推進力である圧力差の増加量,Δp=2γ/h(γ:表面張力,h:セルギャップ)として表現できることを導いた.セルギャップの変化に関しては,セル内圧力とギャップ剤の弾性定数からヘルツの公式によって局所的セルギャップを時々刻々計算することにした. ソフトウェアの開発と同時に注入実験を行った.すなわち,75mm×100mm×4.5μmのセルを用いて,液晶注入時における自由表面位置をビデオ撮影した.その結果,計算結果は実験結果と満足に一致し,高精度,且つ,汎用性の高い液晶注入ソフトウェアを完成することができた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Terada, T.Tsuji, S.Chono: "Numerical simulation of smectic C liquid crystalline flow between parallel plates"Proc. 19th Inter. Liquid Crystal Conf., Edinburgh. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] 辻知宏, 蝶野成臣: "せん断流が等方-ネマティック相転移に及ぼす影響"日本機械学会論文集(B編). 68. 3012-3017 (2002)
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[Publications] 辻知宏, 蝶野成臣: "液晶注入プロセスの数値シミュレーション(第1報,基本モデリングと解析)"日本機械学会論文集(B編). 68. 3259-3265 (2002)
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[Publications] 寺田敦史, 辻知宏, 蝶野成臣: "ネマティック液晶の同心回転円板間流れの数値シミュレーション"日本機械学会論文集(B編). 69(掲載決定). (2003)