2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650218
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
福田 充宏 静岡大学, 工学部, 助教授 (70199222)
|
Keywords | 冷凍サイクル / 自然冷媒 / 二酸化炭素 / 圧縮機 / 膨張機 |
Research Abstract |
二酸化炭素(CO_2)を冷媒とする冷凍サイクルでは,膨張弁における不可逆損失が大きく,膨張装置を用いることにより理論性能は通常のCO_2サイクルに比べて約70%向上する.本研究では圧縮機と膨張機を一体としたベーン形の流体要素に関して,その基本性能を解析すると共に,装置を試作して圧縮機,膨張機,およびサイクルの性能を検証するものである. 本年度はその手始めとして,圧縮/膨張一体形流体機械を組み込んだサイクルにおいて,運転条件が設計点よりずれた場合の理論性能について検討した.その結果,運転条件が設計点からずれた場合には,バイパス損失や予膨張損失が発生するが,これらの損失がある場合でも理論効率は通常のCO_2サイクルに比べて1.5倍程度であり,また最適放熱圧力は,膨張機のない場合とほとんど同じであることがわかった.一方試作圧縮機の設計パラメータの最適化として,ステータ短径における円周シール部を同心円形状として長さを長くとり,その円弧部の長さを調整することによるトルクの平滑化を検討した.圧縮動力と膨張動力はその大きさが異なるためにトルク変動をなくすことはできないが,ベーン枚数および円周シール部長さを変えることによってわずかではあるがトルク変動を小さくできるステータ形状が得られた. 今後は市販の圧縮機を基に耐圧設計,膨張流路の確保などのステータ設計を行い,圧縮/膨張機を試作する準備を行う.次年度は圧縮/膨張機の試作,試験を行うと共に,解析モデルによる圧縮/膨張過程の詳細な検討も行う予定である.
|
Research Products
(1 results)