2002 Fiscal Year Annual Research Report
微小物体のレーザ超音波マイクロマニピュレーションに関する研究
Project/Area Number |
13650286
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Research Institution | Tamagawa university |
Principal Investigator |
竹内 正男 玉川大学, 工学部, 教授 (80108472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和彦 玉川大学, 工学部, 教授 (60074431)
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Keywords | マニピュレーション / 微小物体 / 放射力 / 液滴 / 超音波 / レーザ / 板波 |
Research Abstract |
本研究担当者らは、これまでレーザ光と超音波の放射力を同時に相補的に用いたレーザ超音波マイクロマニピュレーション(Laser-Ultrasonic Micromanipulation : LUMM)を提案し,試作マニピュレータによって不要粒子の中から特定の粒子を迅速に選別するリムーバルの実験に成功した。本研究の目的は,1)我々が提案したLUMMの高機能化と,2)これまで測定の困難な微小放射力や赤血球のような微小粒子の粒径などのミクロ量をLUMMにより推定するミクロ計測の実現の可能性を追究することである。 初年度は、1)Windows98上のGUI環境を用いてPC上で顕微鏡画像の取り込み・保存と、自動ステージのGPIB制御を可能にするシステムを構築と、2)UV硬化接着技術を用いて、ウエッジトランスジューサからなる超音波マニピュレータを試作し、リムービングの実験を行った。そして、今年度は研究の進展と時代の要請によって、以下にのべるように微量液滴のマニピュレーションの研究を行った。 近年、化学プロセスの要素である分子輸送、反応、分離、精製、検出などの様々なプロセスを、数センチ四方のガラスやプラスチック基板上に集積化・チップ化するいわゆる"Lab-on-a-Chip(LOC)"の研究が注目されている。LOCを実現するには、複雑なポンプやチューブを必要とせずに極微量液滴(0.5μl〜60μl)を操作する技術(Microfluidic technology)の開発が不可欠である。そこで、レーザ超音波マイクロマニピュレータ(LUMM)への組み込みを前提として、6MHz帯の板波(Lamb波)を用いた液滴のマニピュレーションの実験を行い、マニピュレーションが可能なことが分かった。 今後は、本研究で得られた成果を基に、生体粒子のミクロ計測の研究を引き続き継続していくと共に、Lab-on-a-Chipへの応用研究を推進していく所存である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 竹内 正男: "超音波マイクロマニピュレーション"精密工学会誌. 68巻11号. 1398-1401 (2002)
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[Publications] 竹内 正男, 中野 景介: "液滴の超音波マイクロマニピュレーション"電気学会第32回EMシンポジウム予稿集. (2003)