2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650351
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Research Institution | AOYAMA GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中田 時夫 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (90082825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲吉 倫子 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40082862)
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Keywords | ZnO / 酸化亜鉛 / ナノパーティクル / ナノ粒子 / 薄膜 / デップ法 / 酸化物半導体 / 化学合成 |
Research Abstract |
本研究は、酸化亜鉛(ZnO)ナノパーティクルの化学合成と薄膜化を試み、その基礎的知見を得る事を目的とした。ZnOナノパーティクルの合成は以下の手順で行なった。最初に、無水酢酸亜鉛Zn(CH_3COO)_2を無水エタノール(C_2H_5OH)に溶解し、0℃に冷却した。これに水酸化リチウム(LiOH)を混合、攪拌し、低温で1週間保存した。その後、副生成物(酢酸リチウム)と残留水を除去するため、ヘキサンを加え、遠心分離し、沈殿物にエタノールを加え、無色透明なZnOナノパーティクル溶液を形成した。生成溶液を電子回折および結晶格子像で調べた結果、生成したナノパーティクルは平均粒径が4nmで、単相の六方晶ZnO(JCPDS-361451)であることがわかった。 薄膜形成にはこの溶液を原料とし、ディップ法を用いた。基板には白板ガラスを用い、室温、大気中でZnOナノパーティクル溶液中に浸した後、室温乾燥した。次に、これを電気炉内に入れ、大気中100℃〜500℃で焼成した。得られた膜は無色透明で基板との密着性も良好であった。ZnO薄膜の光透過率は、可視光領域において全て90%程度の高い透過率を示し、立ち上がり波長はZnOのバンドギャップ(〜3.3eV)に対応して、350nm付近となった。X線回折の結果、焼成温度100℃、300℃、500℃で作成した膜は、全て六方晶zincite型のZnO(JCPDS-361451)であることがわかった。また、結晶粒径は焼成温度の上昇と共に増大し、500℃の時、シェーラの式から求めた粒子サイズは、約13nmとなった。また、断面SEM像から、焼成温度100℃の時にはボイドが多く密度の低い膜であったが、焼成温度300℃以上では、結晶粒径は増大し、膜の緻密化と表面平坦性が向上することがわかった。今回はノンドープ膜のため高抵抗であったが、今後、不純物ドープによって、低抵抗膜の作成も可能と思われる。
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