Research Abstract |
平成13年度は以下の(1),および(2)の細分化された問題,更に(3)を繰り返し行って設計の提案とその最適化を図ること,また,後半には(4)の準備に着手すること,更に,(5)も随時行なうことを目標とした. (1)研究調査;(2)新手法の考案(パラメータは,以下の(1),(2),(3),(4),(5)である)(1)プログラマブルチップのタイプ,(2)設計目的,(3)検査のタイプ,(4)故障(欠陥)のタイプ,(5)故障(欠陥)の場所;(3)新手法の理論的評価;(4)試作チップ設計;(5)新手法の評価と学会発表. (1),(2),(3),を行い,(5)について以下の3種類の学会発表を行った. (i)マルチコンテキストFPGA(M-FPGA)の故障検出の容易な方法を考案した.マルチコンテキストメモリ部とコンテキスト選択部の故障検出が従来のシングルコンテキストFPGA(S-FPGA)の故障検出よりも余分に必要となる.マルチコンテキストメモリ部については,直接にコンテキストi(i=0,1,2,...)メモリにデータを書き,リフレッシュ機構を利用してコンテキストi+1へ次いで書く.この操作を次々に行い,最後のコンテキストnの内容を読み出すことによって正しい値が読み出されたかどうかによって故障を検出する.コンテキスト選択部の故障検出は,データを直接に見ることができないので,各コンフィギュレーションについて,テストデータを与えて観測することによって故障を検出する. (ii)欠陥救済(回避)可能なプログラマブルチップの設計について,基本的な設計方法と数量的評価を行った.今後SOCなどを対象に具体的な設計方法を考案する予定である. (iii)決定論的BISTによるディレー故障検出について,決定論的にシードをアルゴリズムによって生成して与える手法によって,故障検出カバリッジが高く,ハードウェアオーバヘッドはほぼ従来と同様である手法を与えた. (4)試作チップ設計については,以上に示した手法を取り入れた設計を現在行っており,4月上旬の設計データの提出を目指してやっている.
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