2002 Fiscal Year Annual Research Report
実空間中の非剛体の挙動の仮想的3次元空間における実時間再現の研究
Project/Area Number |
13650432
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大谷 淳 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (90329152)
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Keywords | 非剛体 / 仮想空間 / 再現 / 画像処理 / 水 / 樹木 / 人物像 / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
本研究の目的は、実際には距離を隔てた場所にいる人物同士があたかも一堂に会したような感覚でコミュニケーションすることが可能な仮想的環境の実現を目指し、実空間中の非剛体物体の挙動を仮想的環境で実時間再現する方法を確立することである。平成14年度は非剛体物体として、1.水、2.樹木、3.人物像、を対象として以下のような検討を行った。 1.水が存在するシーンの画像を解析することにより、水面上の多数の点への法線ベクトルを獲得し、バンプマッピングにより水面形状を再現する方法の検討を進めた。画像処理による水面形状推定法としては、Shape from Shadingを用いることにした。しかし、周囲景観等の水面への映り込み像の輪郭部等において、形状推定結果に不連続が生じる問題が発生することがわかった。これに対処するアルゴリズムを検討し、有効性の見通しを得た。 2.本期間は樹木の挙動を仮想的環境で再現するために必要な、3次元樹木モデルの効率的かつリアルなアニメーション法を検討した。樹木モデルにおける全ての枝セグメントの運動解析を避け、各枝において中心的な役割を果たすセグメントのみを解析するとともに、3次元運動を2次元運動方程式から導く方法を提案し、実験により効率性を確認した。さらに、リアルかつ効率的な葉のレンダリングが可能な条件を明らかにした。 3.人物全身像の姿勢を画像処理により推定する方法の検討を進めた。人体パーツに対応して色分けした衣服を人物が着用し、色彩画像解析することにより、従来の人物像シルエット解析法では扱うのが困難だった隠れの問題(前のパーツが後ろを隠す)を解決できる見通しを得た。また、人物の表情再現法の検討を進め、顔画像の実写テクスチャを3次元顔モデルにマッピングすることにより皺等の微細構造の再現が行える見通しを得た。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] Masumi Kobana, Jun Ohya: "Computer Visin Based Recognition of Interactions between Humanbody and Object"International Workshop on Entertainment Computing (IWEC2002). 159-166 (2002)
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[Publications] Jun Ohya: "Analysis of Human Behaviors by Computer Vision Based Approaches"2002 IEEE International Conference on Multimedia and Expo (ICME2002). (2002)
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[Publications] Yi-Chih Liu, 他2名, Jun Ohya: "Construction of facial expressions using a muscle-based feature model"2002 IEEE International Conference on Multimedia and Expo (ICME2002). (2002)
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[Publications] 寺島暫平, 大谷 淳: "実空間中の流体挙動の仮想的再現に関する基礎的検討"2002画像電子学会第30回年次大会 予稿集. 167-168 (2002)
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[Publications] 佐藤一, 劉奕志, 大谷淳, 寺島信義: "2枚の実写画像による顔面筋動作を考慮した3次元顔特徴モデルの構築法"電子惰報通信学会技術研究報告. Vol. 102, No. 216. 77-82 (2002)
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[Publications] 姜 東完, 大谷 淳: "色彩画像処理による色分け衣服を装着した人物の姿勢推定法の検討"FIT(情報科学技術フォーラム)2002. 43-44 (2002)
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[Publications] 神田 仁, 大谷 淳: "力学的挙動の効率的表現が可能な樹木の三次元モデリング法の検討"FIT(情報科学技術フォーラム)2002. 223-224 (2002)
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[Publications] 佐藤一, 大谷 淳, 寺島信義: "動画像と顔面筋動作を考慮したモデルを用いた3次元人物顔画像構築法"電子情報通信学会技術研究報告. Vol. 102, No. 651. 53-58 (2003)
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[Publications] 寺島暫平, 大谷 淳: "仮想的再現のためのShape from Shadingを利用した水面形状の推定法の基礎的検討"電子情報通信学会技術研究報告. Vol. 102, No. 652. 55-60 (2003)
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[Publications] 神田 仁, 大谷 淳: "効率的かつリアルな3次元樹木モデルのアニメーションの検討"電子情報通信学会技術研究報告. Vol. 102, No. 660. 81-86 (2003)
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[Publications] 寺島暫平, 大谷 淳: "仮想的再現のためのShape from Shadingを利用した水面形状の推定法の基礎的検討"電子情報通信学会総合大会. (発表予定). (2003)
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[Publications] 神田 仁, 大谷 淳: "3次元樹木モデルにおける効率的かつリアルな葉のアニメーション法の検討"電子情報通信学会総合大会. (発表予定). (2003)
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[Publications] 佐藤一, 大谷 淳, 寺島信義: "実写動画像と額面筋モデルによる3次元人物顔画像の構築"電子情報通信学会総合大会. (発表予定). (2003)
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[Publications] Jun Ohya, Akira Utsumi, Junji Yamato: "ANALYZING VIDEO SEQUENCES OF MULTIPLE HUMANS Tracking, Posture Estimation and Behavior Recognition"Kluwer Academic Publishers. 138 (2002)