2002 Fiscal Year Annual Research Report
多変数多項式方程式系の全ての実根および複素根を計算する多面体的ホモトピー法の開発
Project/Area Number |
13650444
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小島 政和 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90092551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤沢 克樹 東京電気大学, 理工学部, 助教授 (40303854)
松岡 聡 東京工業大学, 学術国際情報センター, 教授 (20221583)
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Keywords | 多項式方程式系 / 多面体的ホモトピー法 / 予測子・修正子法 / 並列アルゴリズム / Ninf |
Research Abstract |
この研究の目的は,大規模な多変数多項式方程式系の全ての根を計算する実用的な計算手法を開発することにあった.ここで用いた多面体的ホモトピー法は,フェイズ1:多面体的ホモトピー多項式の構築 フェイズ2:予測子・修正子法によるホモトピーパスの追跡 フェイズ3:全ての実根および複素根が計算出来たかの検証からなる.前年度までの研究により,それぞれのフェイズに関して基本的なアルゴリズムを構築している.今年度の研究では以下を行った. 1.それぞれのフェイズで用いられているアルゴリズムの計算効率の向上.フェイズ1では,対称性をもつ多項式方程式系に対して多面体的ホモトピー多項式の構築に関する研究を行い,その計算効率の向上させた.フェイズ2では,数値計算ライブラリLAPACKを導入し,計算効率を向上させた.フェイズ3では,cyclic polynomialの解の分類に関する新しいアルゴリズムを開発した. 2.フェイズで用いられているアルゴリズムの数値的な安定性の向上.予測子および修正子で生ずる線形方程式系の係数行列はしばしば非常に退化に近くなり,正確な解を求めるのに困難を生じる.これを解消するために,特異値分解に基づく方法,および,係数行列の新たなスケーリングの採用を行った.これにより,数値的な安定性が向上した. 3.3つのフェイズの統合したソフトウエアPHoMの開発を行い,インターネットを通して公開した.数値実験を通してPHoMがこれまで解かれていなかった規模の多項式方程式系を計算効率よく解くことを検証した.これにより,2年間に渡るこの研究の目標は達成されたと言える. 4.PHoMの並列化に着手した.この部分は次年度以降に継続して研究する予定.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Kojima, Y.Dai, K.Fujisawa, S.Kim, A.Takeda: "Parallel Implementation of Polyhedral continuation Method for Systems of Polynomial Equations"Mathematical Software (Arjeh M Cohen, Xiao-Shan Gao and Nobuki Takakayama, Editors), World Scientific, Singapore. 283-284 (2002)
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[Publications] S.Kim, M.Kojima: "CMPSm : A Continuation Method for Polynomial Systems (MATLAB version)"Mathematical Software (Arjeh M Cohen, Xiao-Shan Gao and Nobuki Takakayama, Editors), World Scientific, Singapore. 285-306 (2002)
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[Publications] Y.Dai, S.Kim, M.Kojima: "Computing All Nonsingular Solutions of Cyclic-n Polynomial Using Polyhedral Homotopy Continuation Methods"Journal of Computational and Applied Mathematics. 152・1-2. 83-97 (2003)