2002 Fiscal Year Annual Research Report
波長走査レーザと2光波混合を用いる純光学的処理による3次元断層画像生成と応用計測
Project/Area Number |
13650458
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐々木 修己 新潟大学, 工学部, 教授 (90018911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝昌 新潟大学, 工学部, 助教授 (40206496)
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Keywords | 波長走査レーザ光 / 2光波混合 / 光断層画像 / フォトリフラクティブ結晶 |
Research Abstract |
2光波混合のゲインgを用いて、干渉縞が静止している付近に形成される屈折率格子によってポンプ光から得られる回折光強度I_Dについて数値解析を行なった。回折光強度I_Dは、ゲインgが1以上となる範囲でゲインgを積分した値とした。物体光とポンプ光のビーム幅1.3mm、波長可変半導体レーザ(TLD)の中心波長λ_0=650nm、PR結晶の屈折率n=2.4、物体光とポンプ光の交差角θ=6°、物体光とポンプ光の強度比m=300であった。これらの条件で、波長走査幅B_λ=2.4nmのとき、屈折率格子が形成される範囲dは8.0μm、格子周期は1.3μmとなった。 測定物体をミラーとし、PR結晶の面から出射する回折光をレンズで結像し、その像強度分布をCCDカメラで検出することによって、屈折率格子ができる位置および回折光強度IDを観察した。ポンプ光の位相変調およびTLDの波長走査がある場合、波長走査幅B_λに応じて、屈折率格子のできる位置が移動することが確認された。また、屈折率格子のできる位置に応じて回折光強度I_Dが変化した。これらの実験結果は理論解析結果とほぼ一致した。 測定物体が粗面物体の場合について、波長走査幅B_λと回折光強度I_Dの関係を理論的および実験的に詳しく解析した。この場合は、形成された有限の大きさを持ち、かつ空間的に振幅分布を持つ屈折率格子を、無限の大きさを持ち格子周期の異なる多くの屈折率格子の集まりとみなすことによって、波長走査幅B_λに対する回折光強度I_Dをより正確に解析を行った。その結果、複数の塩化ビニール板に描かれたパターン画像を測定対象とし、奥行き方向分解能が向上した断層画像を検出した。
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