2001 Fiscal Year Annual Research Report
データ構造とアルゴリズムを活用した制御系の解析・設計に関する研究
Project/Area Number |
13650487
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 有三 神戸大学, 工学部, 教授 (80111772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鱒淵 泉 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90283150)
藤崎 泰正 神戸大学, 工学部, 助教授 (30238555)
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Keywords | データ構造 / アルゴリズム / 区分的線形リヤプノフ関数 / ロバスト制御 / 非線形制御 / ハイブリッド制御 / 線形行列不等式 / 双線形問題 |
Research Abstract |
1.区分的蘇形リヤプノフ関数(PLLF)を用いた非線形制御系の解析と設計 PLLFの構成は、線形計画問題(LP)として定式化できるが、本年度の研究では、現在の自由度では、PLLFが構成できない場合に自由度を増やすための適切な分割超平面の算出法を提案するとともに、この自由度を増やした場合に対応するLPを高速に解く方法も提案した。また、超平面で分割するだけでなく、区分的な超平面で分割することと不連続系への適用の検討も行った。一方、設計問題においては、PLLFの含むパラメータと制御器のパラメータの双線形問題となる。これを解く方法として、相補性問題としての定式化を検討したが、あまり効率がよくないことが判明したので方針を転換し、非線形最適化問題からのアプローチを検討し、一定の結果を得、成果の公表を準備中である。 2.非線形サーボ系の設計 2次形式リヤプノフ関数を用いる場合について、線形行列不等式を用いる方法の提案を行い、結果の公表を行った。さらに、過渡応答特性の改良を試みる方法についても検討を行い、一定の結果を得、その成果の公表を準備中である。また、この問題についてもPLLFを用いることによって安定条件などの保守性を軽減できる見通しも得ている。 3.ハイブリッド制御系の解析と設計 本年度は複数のリヤプノフ関数を用いる方法によって検討を行い、安定解析・ロバスト制御系の設計などに関して結果を得、その公表を行った。また、ハイブリッドシステムの典型的な例の1つとして、パワーエレクトロニクス回路を対象としてそのwell posednessについて考察し、実用上ほとんどの場合に満たされるある仮定の下に、well posednessが保証されるという結果も得、成果の公表を準備中である。 なお、いずれの研究においても、データ構造とアルゴリズムを工夫することによって、計算効率の向上を図っている。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] G.Zhai: "H-infinity Controller Design : A Matrix Inequality Approach Using a Homotopy Method"Automatica. 37・4. 565-572 (2001)
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[Publications] Y.Ohta: "Stability Analysis of Discontinuous Nonlinear Systems via Piecewise Linear Lyapunov Functions"Proc.of 2001 American Contorol Conference. 4852-4857 (2001)
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[Publications] I.Masubuchi: "Dynamic controller synthesis guaranteeing L2-gain for time-controlled switched systems"Proc.of 2001 American Contorol Conference. 874-879 (2001)
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[Publications] 太田 有三: "区分的線形リヤプノフ関数の構成とその高速算法"システム制御情報学会論文誌. 45・8. 402-408 (2001)
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[Publications] Y.Ohta: "On the Construction of Piecewise Linear Lyapunov Functions"Proc.of the 40th CDC. 2173-2178 (2001)
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[Publications] I.Masubuch: "Advanced Performance Analysis and Robust Controller Synthesis for Time-Controlled Switched Systems with Uncertain Switchings"Proc.of the 40th CDC. 2466-2471 (2001)
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[Publications] Y.Fujisaki: "Probabilistic Robust Desighn of LPV Control Systems"Proc.of the 40th CDC. 2019-2024 (2001)
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[Publications] M.Ikeda: "A Model-lessAlgorithm for Tracking Control Based on Input-Output Data"NonlinearAnalysis : Theory, Methods and Applications. 47・3. 1953-1960 (2001)
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[Publications] Y.Fujisaki: "Stabilization of Large Space Structures via Displacement Feedback"IEEE Transactions on Automatic Control. 46・12. 1993-1996 (2001)
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[Publications] 増淵 泉: "切替システムの安定解析とその応用について"システム制御情報学会論文誌. 15・5(掲載予定). (2002)
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[Publications] Y.Kobayashi: "Decentralized Simple Dynamic Displacement Feedback for Large Space Structures"Preprints of the 15th World Congress IFAC. (掲載予定). (2002)