2002 Fiscal Year Annual Research Report
廃EPS熱減容インゴット破砕材のコンクリート用軽量骨材としての有効利用
Project/Area Number |
13650511
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
笠井 哲郎 東海大学, 工学部, 助教授 (20266373)
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Keywords | 廃発泡スチロール / インゴット / 軽量骨材 / 熱伝導率 |
Research Abstract |
廃EPSの中間処理材であるインゴット破砕材を軽量骨材として用いると,単位容積質量が1.76〜1.83t/m^3で,圧縮強度が15〜33N/mm^2程度の軽量骨材コンクリートが製造できる。本研究は,インゴットの材質であるポリスチレン樹脂の比熱および熱伝導率がそれぞれ13.4J/kg,0.08〜0.12W/m・Kと従来の人工軽量骨材に比べ大幅に小さいことに着目し,インゴット破砕材を用いたコンクリートの熱的性質について実験的検討を行った。 以下に、研究結果の結論を示す。 (1)インゴットの力学的性質は,廃EPSの種類やその減容処理条件の相違により大幅に異なり,圧縮強度およびヤング係数の最大値と最小値には,それぞれ4倍および2倍程度の差が生じた。 (2)インゴット破砕材を粗骨材として用いたコンクリートの力学的性質に及ぼすインゴットの力学的性質の影響は小さく,インゴットの種類に拘わらず,W/C=50%のコンクリートで,圧縮強度が22〜28N/mm^2およびヤング係数が1.0x104〜1.2x104N/mm^2の範囲となった。 (3)プラスチック骨材を用いたコンクリートは,普通骨材および人工軽量骨材の場合に比べ熱伝導率が大幅に小さくなり,またプラスチック骨材の体積分率を大きくするほど更に熱伝導率は小さくなる。 (4)プラスチック骨材の熱伝導率の低減効果は大きく,軽量骨材コンクリートにおいて軽量化と熱伝導率の低減または断熱性の向上を目的とした場合,骨材にプラスチック骨材を使用することは有効である。
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Research Products
(1 results)