2001 Fiscal Year Annual Research Report
損傷部を有するコンクリート部材の残存耐力と変形能力の定量的評価
Project/Area Number |
13650531
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
川口 直能 国士舘大学, 工学部・土木工学科, 教授 (20138168)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 損傷評価 / ねじり / 疲労 / ねじり耐力 / ねじり変形能力 / ねじり剛性 / 繰返しねじり |
Research Abstract |
1.今年度の成果 次の2テーマに関し、実験等を行った。得られた結果の要点は次のとおりである。 (1)繰り返しの偏心圧縮力または引張力を受ける鉄筋コンクリート残存耐力 繰り返し荷重の大きさが、いわゆる静的耐力の50%程度以下であれば、繰り返し回数が少ない(20回程度)場合には本来の耐力を維持している。しかし、繰り返し荷重の大きさが降伏荷重を超えると(静的耐力の80%)、偏心引張耐力は本来の耐力を維持しているが、偏心圧縮耐力は10%程度低下する。これは従来の曲げ挙動と相違する点であり、損傷部材の残存耐力に関する有効な資料が得られた。 (2)高振幅の繰り返しねじりを受ける鉄筋コンクリート部材の疲労寿命 静的ねじり耐力のそれぞれ90,85,80,65%を荷重振幅に設定し、ねじり疲労試験を実施した。その結果、いわゆるS〜N曲線に関する実験式が得られ、部材がねじりを受けるときは、他の荷重の組み合わせを受けるときと比較して耐力低下が顕著となることが確認できた。 2.次年度の研究計画 本年度の結果をふまえ、本課題を前進、遂行するために次の検討を行う。 (1)荷重振幅をさらに変化させたねじり疲労試験 (2)繰り返しの曲げ・軸力・せん断を受ける部材の、とくにせん断耐力に注目した検討 (3)上記(1)、(2)の挙動の定式化と、それぞれに対する残存耐力の定量的評価の提案
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Research Products
(1 results)